市販のハンバーグは牛肉が入っていないのに牛肉の風味がする?|食品添加物事情
あるハンバーグの話
見た目は、デミグラスソースがかかった普通のハンバーグ。
しかし、このハンバーグには牛肉が入っていないのに牛肉の風味がします。
それはなぜでしょうか?食品の原材料を見ながら説明していきます。
ベースとなる肉に使われているもの
まず、ハンバーグのベースとなる肉には鶏肉と、豚肉に牛脂肪を加えたものです。牛脂肪を加える理由は柔らかさと、牛の風味を出すためです。
他には、粒状たんぱくが使われていますが、これは肉を増量するために使われており、大豆から抽出したものをカラメル色素でベージュに着色されています。
もうひとつ大豆たんぱくが使用されていますが、これはハンバーグのつなぎの働きがあります。また、乳たんぱくもつなぎのために使用されています。
風味と味付けに使われているもの
ビーフエキスは、牛の風味をつけるためで牛肉が使われていないため、このようなもので風味を出すしかありません。
たんぱく加水分解物は、植物や動物のタンパク質を塩酸で分解して作られた天然調味料です。旨みを出すために使われます。
添加物
次に添加物は何の目的で使用されているのでしょうか?
調味料(アミノ酸等)は、複数の化学調味料の混合物です。
PH調整剤は、食品を酸性側に保つための保存料です。
加工デンプンは、乳化と固めるために使われています。
リン酸塩は、種類がたくさんあり略して書かれています。
こちらも、肉のつなぎとして使用されます。
カラメル色素は、カラメルとは異なり砂糖やデンプンを焦がした後、化学処理されているため、カラメルとは一切違うものです。
この中で、調味料(アミノ酸等)、PH調整剤、加工デンプンは「一括表示」のため、具体的な添加物は書かれておらず正確に、何種類使用されているかは分かりません。
市販のハンバーグはコスト重視、衛生重視!
市販の作り置きの弁当や、ハンバーグなど大量に添加物が使用される理由は、コスト削減と衛生重視でものを作っているからです。それが悪いわけではなく手軽に食べられるという恩恵も受けています。
資本主義の社会では、売上と株価がものを言います。
売り上げをなるべく上げるためにも、コストはできるだけカットし人員を少なくするために作る工程は機械化し、食中毒を起こすと会社の株価が下がってしまうため、異常なほど衛生状態を気にしなければいけません。
これは、資本主義社会という社会構造になっているため仕方がないことです。
まとめ
添加物は健康に悪いなど言われていますが、我々は少なくとも添加物の恩恵を受けています。時間がなく自炊できない時は手軽にコンビニで食べることが可能になっています。
「添加物の存在は全て悪だ」と決めつけるのではなく、時間がない時は作り置きにも頼るようにし、逆に時間があるときには作り置きではなくなるべく自炊で手作りの料理を作って食べるようにしましょう。
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