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南国逃避

逃げ出そう my angel
どこへでも どこまでも
いつか辿り着けるよ
安らかに暮らせる場所
静かな海に浮かぶ南の島
さざ波の音 澄み渡る青い空
エメラルドグリーンにdiveしよう
何もかも忘れて
生きていることも忘れて
ただ砂浜で文字をなぞろう
I’ll remember you forever,
eternal return.

音痴な歌姫

現実が淋しすぎて
なかなか起き上がれない
君の歌声を思い出してばかり
僕の中に住まう君のお歌
心の支え 生きる意味
でもリアルのお歌を聴かなければ
僕のANIMAは音痴だから
いつの間にか生きる意味を忘れてしまう
夢を見るために起きなければ
音痴な歌姫に君の歌声を届けなければ

存在証明書

ふあん 
僕の存在証明書
街を歩けば
すれ違っていく楽しそうな声たち
綺麗な人ほど冷たい目を注いでくる
たくさん並べられたものたち
全てが僕とは関係なくて
プラスチッキーな輝きばかりに見える
そこには不変性なんてない
あと何百年後に僕らは分かり合えるの
ふあん それだけがたしかなもの

迷い

どこまで走っても
足を痛めるだけで
何も得られなかった
強くなりたかった
何にも影響されない
心が欲しかった
いまだに弱いままだ
自分の言葉と行動だけが
僕を苦しめている
目の前に映るものは何?
なぜ映っているの?
君は言うかな
全てが迷いだって
けらけら笑うんだろう
行かないでくれ

Leo 

安らぎはどこに
書き疲れなければ
何も考えなくなれない
詩を書こうとしてるときだけ
ふあんを忘れられる気がする
詩はあなたに訴えるために存在しない
心の中に沈潜して
狂い猛る獅子に餌を与えて
安らかに眠らせるためにある
全てはこの刹那の中に
餌をこねて狂い猛る獅子を眠らせるために

ニグレド

詩は歌に負けていいのだ
心の中に沈潜して
己の弱い意志を
叩いて 叩いて
錬金するのが 
詩作の求めるところなのだ
音楽は詩作の腕の運びに乗ればよい
言葉に乗らなくてもよい
ただ見つめたまえ
己の弱さを金に変えたまえ
他人はお前の弱さの鏡である
さあ、見つめたまえ
自分の弱さだけを

エスコート

ふあんが目を覚ます前に
この鎧を着せておくんだ
強がる気持ちを
叩いて 叩いて
作り上げた鎧だ
兜も被せておけ
彼女は目と耳が良すぎる
少しくらい視界が悪くなった方がいいくらいだ
耳も遮られた方がいいだろう
おまえが彼女の手を握ってエスコートしろ
なんせ視界が悪くなっているんだからな

転写

込み上げてくるこの不快感
この感情こそ聖なるインスピレーション
唇を噛み締めてでも
文字に写しかえるんだ
僕らのDNAが転写されて
新しい細胞になるのと同じように
詩というものも
原体験というものが既にあって
それを意識し言語化した時に
初めて詩となることができるんだ
嗚咽を飲み込め

Believe

信じろ
信じれないなら息を止めろ
死んでしまえ
意識が邪魔なんだ
そばで彼女が歌ってくれているじゃないか
笑ってくれているじゃないか
それ以外 何が必要だって言うんだ
約束したんだろう
またいつか会うんだって
彼女の像はその時まで
しっかり守っておくんだ
再生の時まで
お前が守るんだ

想像する病

精神科を勧められた
やめてくれ
想像力を奪わないでくれ
お前らにとって
俺の詩がくだらないだなんてことは
よくわかっている
それでも俺からこの詩作を奪われたら
いったい何を支えにしたらいいんだ
どんな甘い歌にも
僕の中の女主人は耳を貸さなくなるだろう
彼女を消さないでくれ
お願いだ

ごめんね

弱さの頬を
殴って 殴って 殴って 殴って
完全に感情がなくなるまで殴り続けて
強さに変えることができるだろうか
弱さが無かったら
どれだけ僕ら弱い人間が
搾取され続けることになるだろうか
弱さを求めない世界
そんなの強制収容所に入れられた囚人と同じだろう
ごめん 弱くてもいいよ

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