『木曜日にはココアを』 お熱いのでお気をつけください【読書感想文】
お久しぶりのこんばんは。こんにちは。
最近、悲しい出来事や心乱される出来事が多くて、毎日スリリングな日々を過ごしています。笑
動悸も息切れも酷くて、身体も重くて……あれ、そんなに歳とったかな?なんて思ったり。
優しい言葉で包んでほしくて、心を洗い流したくなったので、今回は、ほっこり優しい小説を読みました。
青山美智子さんの『木曜日にはココアを』です。
◇
1冊の本の中に、12のストーリーと登場人物。
みんなどこかで繋がっていて、
「あ、こんなところで!」
「こうゆうことか。」
と探しながら読むのも、この小説のたのしみのひとつかと。
どのお話も、すごく優しい。
久しぶりに触れた、人の温かさみたいなものが、そこにはあって、2.3作品読んでる途中で、涙が止まらなくなっちゃいました。
平日の昼間から、ボロボロ泣いていて、
琴線に触れるってこうゆうことか、って思った…。
誰かに見守られているって、本当に幸せなことだなぁ。
◇
周りくどい言葉とか、難しい文章なんてひとつもなくて、言葉は見たままの景色で、まっすぐ。
だけど、すごく丁寧に書かれていて、わたしの心までより道せずに届いた。
わたしの心の入り口から奥底までに、細い糸をすっと通された感覚。
◇
『わたしたちは、知らないうちに誰かを救っているーー』
物語はすべてどこかで繋がっている。
あなたの言葉は、たったひとりに向けられたものかもしれないんだけれど、他にも救われている人がいるんだ。ということ。
優しいなぁ。
すべてが、こんな優しいことばに溢れていたら良いのにと、心から思った。
◇
良い影響も与えるし、悪い影響だって与える言葉たち。
ひとつの物事で傷つけ合う人たちを見た。
被害者のはずなのに、加害者になっていく人たち。
感情のままに羅列された文字。言葉。
怒っているのは誰?
あの人のために言っている言葉?
それとも、この世の中に怒っているの?
テキストの上は、そんな黒い感情で染まっていて、だれも本当のことを知ろうとしない。
もう、何を言いたかったのか・最初に伝えたかったことは何なのか、見えていないんじゃないかな?
嘘か真か、当人しかしらないのに。
知る術もないのに…。
すごく怖くて、気持ちが悪くなって、心臓が走った。
息が苦しくて、「やっぱりそこでは生きられない」と思ってしまう。
今のわたしでは、溺れてしまう。
相手(自分)を救おうと思ってかけた言葉は、他の人にとっては刃となる可能性も秘めている。
そのことを忘れないようにしないとなぁって思った。
もう、誰も傷つけたくないんだよ。
ただ、好きなこと言ってるだけじゃダメなのかな…。
何もいらない。
ただの空気となっていたいんだよ。
◇
『木曜日にはココアを』には、
とってもチャーミングな登場人物がたくさん出てくる。
シンディの心理テストも好きだった。
わたしは『白』かな〜?
マコさんの恋文もすごく素敵。
わたしも、『お熱いので〜』なんて言って渡してみようかな。笑
最後には最初に戻って、まるくさせて、優しい縁を描いて終わるような。
そんな作品でした。
心が穏やかになりました。
ありがとうございます、おやすみなさい。
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