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パズズに怯え続ける日々

オカルトが流行っていた。

その火付け役といえるのは、なんといっても『エクソシスト』だろう。
悪魔に取り憑かれた少女が、首をぐるりと一回転して振り返るシーンや蜘蛛のよう這いずり回るシーンに、声も出ぬほど恐怖した。
そして、その画に負けず劣らず記憶に残るのが「マイク・オールドフィールド」の音楽。
老若男女問わず、誰もが一度は耳にしたことがあるのではないか。
この音楽が、更にこの映画の完成度を高めている。
付け加えるなら、あのポスターも秀逸であった。

もう兎に角めちゃくちゃ怖かったのだ。
「あぁ、観なきゃよかった」と心底後悔した。
おかげで、悪魔の名前まで憶えている。
その名は「パズズ」
あまりの怖さに、本屋に行きその由来を調べたりした。
自分の部屋にパズズが入って来ないか心配し、何か魔除けになる秘策でもないかと思ってのことだ。例えば、にんにくをぶら下げる的な。

しかし、そこまで恐怖し後悔したにもかかわらず、『エクソシストII』までも観てしまい、「あぁ〜、なぜ観てしまったのか…」と又もや後悔したのだった。

余談だが、こちらのII、あまり評判はかんばしくないようだ。個人的には、一作目とは違った何とも言えない恐怖を感じた憶えがあるのだけれど。

流石に勉強したので、『エクソシストIII』は観ていない。
テレビCMとして流れたシーンは、否応なく見てしまったが。あの天井とか階段をブリッジで這いまわる蜘蛛歩きの進化系。
よくもまあ、あんな恐ろしいシーンを考えつくものだ。

そして、今こうして大人になって思うことは、

「もし子供たちやカミさんにパズズが取り憑いた時、冷静に対処できるだろうか」
「エクソシストの電話番号は」

幾つになってもパズズに怯える私なのだ。

#エッセイ #映画 #恐怖 #思い出 #オカルト


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