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未来出版研究会が考える『50年後の書店』

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書店数が最盛期から半減し、業界規模も年々縮小していく出版業界。書店はどのようなに変化していくのか。また、変化していくべきなのか。未来出版研究会で考えました。
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★未来出版研究会が考える『50 年後の書店』 2/4 「無くなる本でいうと、まずは細切れにできる実用情報ですね」

★未来出版研究会が考える『50 年後の書店』 2/4 「無くなる本でいうと、まずは細切れにできる実用情報ですね」

(2)見識を備えるための本と読書

K(編集者):
50年先の未来を考えて舵を取っていければ、低迷する出版業界が再び盛り返す可能性は十分にあるということですね。そのためには、読書や本の価値を改めて問い直し、社会に発信していく必要もあると感じました。

S(書店長):
読書や本の価値について考える時には出版社のあり方も考え直さないといけないね。業界が低迷する前の出版社は、"世の中に必要だから"と本を

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★未来出版研究会が考える『50 年後の書店』1/4

★未来出版研究会が考える『50 年後の書店』1/4

(1)かじ取りを間違えた出版業界

K(編集者):
今日は未来出版研究会で「50 年後の書店」をテーマに皆さんと話し合いたいと思います。

S(書店長):
本屋もそうだけど、まずは本自体のことを考えなければならないと思う。人類が文字を使うようになってから、本は重要な役割を果たしてきたわけだよね。たとえば幕末の志士たちも皆、本を読んで志や精神を磨いて時代と闘ってきた。それが無くなっていいのかと。

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