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本を読むこと。 ~ ランディ・パウシュの最後の授業に学ぶ子育て ~

私の人生に影響を与えた一冊を紹介する「本を読むこと。」、今回はランディ・パウシュ著「最後の授業 僕の命があるうちに」をご紹介いたします。

こちらの本は2007年、9月1日、ペンシルベニア州ピッツバーグ、カーネギー大学で、コンピューター・サイエンス界の世界的権威であったランディ・パウシュ教授が行った最後の授業を1冊にまとめたものです。

名門カーネギーメロン大学の講堂で、ある教授が「最後の授業」を行った。教授の名前はランディ・パウシュ。医師からは「余命半年」と宣告されていた。世界中の人々に勇気と生きる喜びをもたらした、47歳でこの世を去った大学教授が残した感動のメッセージ。
amazonより

最後の授業で散りばめられた教授のメッセージは、好奇心と夢を持つことの大切さに溢れ、すべての子育中の親に手にとっていただきたい良書です。

今回は本書で私がとても印象に残った言葉をご紹介しながら、子育てについて考えていきたいと思います。

『僕は「親の宝くじ」に当たった』

僕が子ころの夢を実現できた理由は当たりくじを握りしめて生まれてきたからだ。 両親は度がすぎるぐらいの倹約家であり、タダだから映画よりTVを観ること、それよりも図書館へ行くことが勧められた。「わからないことがあれば自分で答えを見つける」が我が家のモットーであった。百科事典を開け。辞書を開け。心を開け。
本書より引用

我が家も子どもに質問されたとき、つい時間の節約からか答えを教えてしまったり、曖昧なまま教えてしまったりしがちです。

わからないことがあればすぐにググってしまう時代。

どのように調べれば答えが見つかるのかその方法論を教えてあげて、自分で答えを見つける面白さを教えてあげるほうが好奇心や探究心を育てることになると思います。

「親ガチャ」という言葉には悲しい気持ちも湧きますが、「親ガチャ」の結果が出るのは先の話です。

「親ガチャ」良かった。

そういってもらえる日まで、親としてどのように子供と関わっていくべきか、それを「考える気持ち」があれば、結果はいくらでも変えられるものだと思います。

『自尊心は与えるものではない。自分で築くものだ』

私がアメフトのコーチに与えてもらった素晴らしい贈り物の一つである。
コーチは知っていた、できないことをやらせて、できるまで必死でやらせる。そしてそれを繰り返させることが自尊心を育てるために一番いい方法であることを。
本書より引用

子どもは不思議なもので、ある程度の負荷を与えた方が伸びることがあります。

困難な状況に投げ出しそうになっても励まし、手を貸さない、そしてできたときには思いっきり褒めてあげる。

その繰り返しが子どもの自尊心を育てるのだと思います。

ただ、つい口と手を出してしまいたくなる気持ちも正直なものです。

見守るほど難しい教育はないのかもしれません。

『レンガの壁がそこにあるのには、理由がある』

行動を邪魔する障壁は人生において遭遇することはたくさんある。
しかし障壁は「何かをどんなに真剣に望んでいるか、証明するチャンスを与えているのだ」
本書より引用

我が家でも子どもがなにかやりたい、欲しいと言ってきたときは、その場で判断せず、ワンクッション置くようにしています。

親が障壁になることで、それがどのくらい子どもにとって真剣で、大切にしているのかを判断するためでもあります。

その時に泣き叫ぼうが喚こうがそれによって事が成されることはありません。

そうした方法が通じないことを教えつつ、本気で大切なものに出会えたとき、それを手に入れるためにはどうしたらいいのかを考え、そして自分の気持に真剣に向き合って欲しいと思います。

そして手に入れたときの喜びと感動は、手に入れたものを大切に扱うことに繋がると思います。

『だれかにイライラしたり、腹が立ったりするのは、その人に十分な時間を与えていないだけかもしれない』

ほとんどすべての人に長所はある。とにかく待つことだ。
いつか見えてくる。
本書より引用

これは我が家でも一番苦手とするところです。

その待つことによって自分の時間も奪われているような気がするからです。なので「イライラ」してしまいます。

しかし、自分の子どもを真剣に見つめ良いところを探す時間を持つことは大切ですし、それよりも大切な時間というのはそんなに多くはないと思います。

心の余裕を持って過ごせるようにしたいものです。

『何を言ったかではなく、何をやったかに注目する』

これは同僚の女性の言葉です。
「ずいぶん時間がかかってけれど、ようやく気づいたの。自分に言い寄ってくる男性がいたら、気をつけることは簡単。彼の言うことはすべて無視して、彼のすることだけに注意すればいいの」
本書より引用

男性の皆さん、何を言うかではありません、どう行動したのかが見られています。

我が家の子は娘ですので、女性は年齢に関わらず、本当によく観察しているなと思います。

日々の自分の行動が、彼女の中の男性像を作り上げ、影響を与えていることを考えると、日々の生活そのものが子育てだということに気づきます。

何を言ったかより、どう行動したか、肝に命じておきたいと思います。

『子育ては間違えるものだ』

私が幼い子供を残して旅立ったのち、一人で子育てをすることになるだろう妻と話す時間が持てたことは幸運だ。 
子育てにおいて彼女は間違えをおかすだろうし、それを受け入れればいいだけだと、僕は彼女に何度も話している。
僕が生きていれば、同じまちがえを二人でおかすだろう。
まちがえは子育ての一部だ。
一人で子供たちを育てているせいだと自分を責めてはいけない。 間違えたときに、物を与えて埋め合わせをするという罠にはまるときもある。 
物を与えてもいない親の代わりにはならない。
子供の価値観を育てる上では障害にもなりかねない。
本書より引用

子育ては夫婦二人のものです。

どちらかが例え間違いをおかしたとしても、その一方を責めることはできません。

お互い様の精神をもつこと、そして十分に話し合いの時間を持つことはとても大切だと思います。

例え急なお迎えがきたとしても、普段からよく話していれば私の意思は残り、お父さんだったらこうするだろうと考えてくれるはずです。

まとめ

本書はパウシュ教授が自分の夢を叶えるために大切にしてきた言葉や人の導き、教訓についてまとめられています。

これは遺していく妻や幼い子どもたちへの手紙でもあり、遺言でもあり、そして多くの人を導く聖書だと思います。

きっとあなたがいま必要としている言葉が見つかることと思います。

こちらの「最後の授業」は動画でも見ることができます。
お時間があれば、この感動の授業をぜひ御覧ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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