日本のタクシーはなぜ異常に高いのか？
海外旅行中にタクシーを利用した
経験がある方は、その安さに驚いた
ことが1度はあるのではないだろうか。
今日はその高さの理由と、その背景、
さらに今後の流れを調べてみた。
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先進国と比べても2倍以上高い
日本のタクシー料金ってどれくらい
高いのかというのがこの写真。
こちらはトリップアドバイザーが2011年に
出したデータで「1000円で各国のタクシーは
どこまで行けるのか」を示している。
当然右にある国(1000円でより遠くに行ける国)
の方が安いのだが、日本は圧倒的に高い。
中国と比べると約10倍。
インドと比べると、約30倍ぐらい違う。
中国とインドはまだ物価が安いので
分かるがアメリカやフランスなどの物価が
そこまで変わらない国と比べても2〜3倍高い。
なぜ高いのか？
ではなぜ日本のタクシーは諸外国と
比べて高いのだろうか？
中国やインドと比べると人件費の差が大きい。
一方で人件費がそこまで変わらない
先進諸国との差に関しては以下の2つの理由がある
1. 車の維持費が諸外国より多い
自動車取得税や自動車税、
重量税など欧米諸国と比較しても
車にかかる税金が約3倍～40倍程高い。
さらにタクシーは営業車なので
毎年車検が必要になるのも高い維持費の原因。
必要な原価が高過ぎるのが
タクシー料金が高い理由の一つ。
2. 認可制で料金を下げられない
実はタクシー会社はタクシーの料金を
自由に決められない。
国から許可が得られた料金しかつけられず、
その幅は10%ほどしかない。
2014年には格安運賃で営業する初乗り５００円の
タクシー会社、「ワンコインドリーム」が
国からの値上げを強制されて訴訟が起きた。
つまり、他社との差別化のために
料金を下げようとしてもできない事情がある。
タクシー業界が抱える人手不足
国がどうして料金を下げさせないのか？
その背景にはタクシー業界が抱える
深刻な運転手不足問題がある。
近年、若者のタクシー運転手離れが進んでおり
2000年と比べて半分近くになっている。
この要因の一つとして、若者の
「タクシー運転手が低賃金で働かされてる」
というイメージを持たれていることがある。
インバウンドの影響でタクシー需要が増えている
中でタクシー運転手離れを防ぎたい政府は、
安易な値下げ(→より低賃金に)を
させたくないのである。
カーシェアに期待！
ではこのままタクシー業界に
動きがないという訳ではない。
近年、「Uber」というアメリカ発祥の
配車アプリが入ってきた。
現状東京のみで使える状況だが
規制の影響で日本のUberは殆ど
タクシー会社と変わらない料金になっている。
一方で許可をもらわずにお客を乗せてサービスを
行う車(通称白タク)は法律で禁じられているが、
お客を乗せた分の経費だけ請求するのは合法。
そこを利用した別サービスがいくつか出ている。
特に良いと思ったのがこちらのnotteco
こちらは一般の人が長距離ドライブする際に
相乗りさせてもらえるライドシェアサービス。
魅力はなんと言ってもその安さ。
愛知県から東京まで新幹線であれば10000円、
高速バスでも5000円近くかかるが、この
アプリだと1000円台から予約できる。
レビューも見れるので、やばそうな人を
避ければ手頃な価格で長距離移動できる。
タクシー業界の特別扱いの限界
ここからは僕個人の意見だが、タクシー業界を
特別扱いするのは限界に来ていると思う。
飲食店やホテル、日用品までそれぞれ
お客さんの満足度を上げようと切磋琢磨している
ただ、現状のタクシー業界では運転手の評価を
見ることができず良い運転手に
当たるかは運次第である。
本来であれば、良い運転手にお客さんが集まり
他の人達はお客さんに来てもらおうと
サービス改善に必死になるのが
普通ではなかろうか。
もちろんそうした会社もあるだろうが、
個人的にはタクシー業界全体からどこか
「あぐらをかいている感」を感じざるを得ない。
いかがだったでしょうか？
タクシー料金が高いのには、
税金や法規制などが関わっているようです。
今後に関しては、時代の流れを考えても政府の
業界への特別扱いは徐々に終わると思います。
市場競争に巻き込まれていくタクシー業界が、
今後どのように振る舞っていくか、
注視していきたいと思います！
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