今年4月実施！同一労働同一賃金を説明できる？
昨今、安倍首相が働き方改革の一環として
「同一労働同一賃金」を訴えている。
今日は同一労働同一賃金とは何なのか？
その背景や社会がどう変わっていくか
簡単にまとめたい。
この記事は5分で読み終わります。
非正規社員が4割を超す日本
日本では非正規社員が増加の一途を
辿っており2018年時点で2000万人を
超えて全体の4割が非正規社員となっている。
(出典)総務省における平成28年労働力調査
昨今では終身雇用が終わり、定年退職まで
安定した職場で過ごすことは難しくなっている。
そのため、誰であったとしても
非正規社員になる可能性が高まってきている。
こうした背景があるなかで、
正規社員と非正規社員の間での
不合理な待遇差を是正する
ために同一労働同一賃金が
実施されることになった。
同一労働同一賃金の内容
政府が発表している
「同一労働同一賃金ガイドライン」には
基本給、賞与、各種手当、福利厚生・教育訓練
の4つの分野における原則+具体例が書かれている。
4つの分野は根底となる考え方は
変わらないので基本給についてだけ説明する。
基本給は以下の3つが同じであれば
正規・非正規関係なく同一の賃金を
与える必要があると述べている。
○職務経験や能力
○成果
○勤続年数
記載があった、「問題ある例」+「問題ない例」
を正規社員Aさん、非正規社員をBさん
として僕なりにまとめると、
◎Aさんは研修を受講してスキルが伸びたので、
受講していないBさんより高い賃金をもらう。
◎Aさんは管理職になる修行のためにBさんと
同じ店舗で働いているのでより高い賃金をもらう。
◎Aさんは転勤可能な雇用形態なので、
転勤不可の雇用形態のBさんより高い賃金をもらう。
◎土日や平日などの関係で賃金に差をつける。
×Aさんは今まで10年間経理の仕事をしていたが、
広報の仕事を新人のBさんとすることになった
のでAさんにより高い給与を支払う。
(経理と広報の仕事は関連性を持たないので
経理の経験は職務経験として認められない。)
このように、今してる仕事の経験や能力が
同じであるならば同じ給与を
支払わないといけない。
(例外としてエリア採用や管理職採用がある)
というのが中身である。
メリット・デメリット
ではこの制度が実現すると、
どんなメリットデメリットがあるのだろう？
メリット
○働きがいが生まれてモチベーションが上がる
全従業員が同じ評価基準で仕事を評価されれば
やった分だけ認められて仕事へのやりがいがあがる
○非正規社員により活躍の機会が与えられる
給与だけでなく教育訓練の機会についても記載が
あるので、非正規社員がより能力を伸ばす
機会が増えて活躍の幅が広がる。
デメリット
○人件費が高騰する可能性がある
非正規社員の待遇改善のためには、
賃金アップが必要になる。
そのため、企業としては人件費が高騰する、
もしくは正規社員の給与を下げざるを得なくなる。
○派遣を受け入れる企業の減少
一つ上の内容と似ているが、今までコスト削減
のために派遣社員を雇っていた企業は人件費
高騰によりこれまでのように雇えなくなる。
結果として、派遣切りになってしまう人が
続出してしまう可能性がある。
結局どう変わっていくか？
色々言ってきたが4月から社会の何が
変わるのか？というところが気になるだろう。
数多くの記事を読んだ結論としては
4月になって劇的に何かが変わることはない
ということ。
なぜなら、先ほど説明した内容を
履行しなくても罰則などは特にないからである。
一方で個人の考えとしては、ニュースなどで
同一労働同一賃金が取り上げられることに
よって世論の関心が集まり、結果として
企業の説明義務を強くなると思う。
結果、制度を無視して非正規社員に不当な待遇を
与える企業は、たとえ政府の罰則がなくとも
世間からの批判は避けられなくなると思う。
いかがだったでしょうか？
実は僕の職場は全体の9割の方が契約社員。
今でこそ珍しいかもしれませんが、
非正規社員の増え方を見ると僕の
ような職場も増えてくるかもしれません。
そうなると必ず、
横の人と同じ仕事してるのに何で給料違うの？
と感じる瞬間があると思います。
その時に、今回の記事がその答えを知る
きっかけになれば幸いです。
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今日も一日お疲れ様でした！
明日も良い1日を☺️
最後まで読んでいただいてありがとうございます^^