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【あれこれ】VVSで18Kな体験
連載4人目はメンバーのエラルドさんです。不登校中に感じた「まっくらな将来」の後日譚を記してもらっています。はりきってどうぞ~(スタッフ・古川)
はじめまして!
不登校ラボ所属のエラルドです。連載の作家として毎月文章を書いていきたいと思います。
不登校経験は高校の3年間です。地元の全日制高校に進学後、すぐに学校に行けなくなりました。卒業とともにひと段落、大学生期間を経て今現在の生活に繋がっています。当時から数年たち、たまたま本屋さんで不登校新聞の書籍を手に取ったことがきっかけで新聞社に関わるようになりました。自分の経験をもとに記事を書いたり、著名人に会いにいったりという活動を行なっています。
僕は学生ではありません。当時と違って、「不登校」は近々の問題ではなくなりました。それよりも冷凍庫の奥に眠る赤飯が一向に消費できないことの方が大問題です。
もちろん、当時は「学校に行けないこと」がとにかく悩みのタネでした。何をしていても常に暗い考えが頭に詰まっていました。「先がなにも見えない」「このままでは人生終わりだ」。ずっとそうやって苦しんでいたのです。そんな不安に思えた「未来」は、今では「現在進行の日々」に変わりました。終わっているかと問われるとそんなことはありません。少なくとも、こうして文章をおこせる程度には元気だと言えます。
だから今学校に行けない子も大丈夫だよ、というつもりもありません。むしろ、このままではマズイと焦ってなんかする人の方が好きなので、未来ある若者にはちゃんと絶望してほしかったりします。どんどん何かを発表、表明してほしいですね。間違っててもいいから。
はい、というわけでこの連載ではそんな不登校経験者の僕が、終わったはずの未来、すなわち今の日常をつれづれながらに記していこうと思います。マジでてきとーにかくよ。
最近、何かあったかなと思い返してみると、あれですね。小鍋を買いました。直径18cmの、いわゆる小鍋。一人暮らしをしているので最低限には自炊をしています。とりあえず、うちのコンロ上を跳梁跋扈するお料理道具さんたちを紹介しますか。
独身20代の味方!やかん!
テフロンが張っててカッコいい!たしか直径24cmのフライパン!
テフロンが張ってておしゃれ!上のフライパンと同じ大きさの蓋が使えるからたぶん同じ直径24cmの鍋!
以上3名が大車輪の活躍を見せています。半年前に引っ越しをしてIHコンロになってから、それまでガスコンロの際使っていた底のひん曲がったステンレス鍋&フライパンは秒で戦力外になりました。AIに仕事を奪われる人間みたいで、切ない。
この3種の神器で食欲を満たしていたのですが、この度ついに4人目の刺客が現れたというので大ニュースです。かわらばんとかばら撒きたい。期待の大型ルーキー・小鍋くんを加え、マイホームキッチンズは4枚看板で今季を迎えます。
18cmがなんぼのもんじゃい、という方は僭越ながら僕の方から「一人暮らしびぎなー」の称号をプレゼントさせていただきたいと思います。おめでとう。18cm鍋がいかにすごいか、この文章を読んで震えあがるがよい。
小鍋のいいところ、ひとつめ。量が多く見える。やったね。巷でいう、「大皿と小皿に同量のカレーを入れた時、後者の方がたくさん入っているように見える理論」です。24cmに薄く平たく底のあさーいスンドゥブと、18cmで鍋上段までとうふの詰まった底がメイドインアビスなスンドゥブ。満足度が違う。まだ食べてないのに。嬉しい。
いいところ、ふたつめ。茹でる時のお湯が少量で済む。エコ!!泣く子も黙るSDGsですね。なんびとたりともこの活動を批判できないレベルでエコロジーです。学校に行っていないなりに算数をしてみますが、えっと、円柱の堆積が底面積×高さだから、{(半径12cm×半径12cm×3.14)×お湯5cm}-{(9×9×3.14)×5}=196.2㎤。200ml程度ロスが減りますし、電力や調理時間も減る計算ですね。そういえば、そもそも南極のペンギン救済するために購入したような気がしないこともないです。
みっつめ。色がかわいいからキッチンが映える。オレンジのやつを買いました。歴代の鍋、フライパンは無骨な黒光りをしている金物で、明るい色で動物がデザインされた腑抜けた料理道具なんて一切寄せつけない魔法陣をひっそりと組んでいたのですが、そんな前例を覆すかのごとく、ベビー・オレンジ・フェイスの小鍋くんが新スターターに名乗りをあげたのです。ライクア広島の森下。むろん、18cmだからこそ出る色味と魅力であることは言うまでもないでしょう。
どうでしょうか。小鍋の偉大さは分かっていただけましたか?それはなによりです。小容量の調理用具は一人暮らしの頼れる味方なんですよ。質の良い(VVS)、18cmのkonabe(18k)を買えてはっぴー、というお話でした。
ところで、これだけ18cmの鍋を持ちあげていると24cmの方がかわいそうになってきました。24からしてみたら、今まで中心選手として主軸を張っていたのに、いきなり6個も下のニューカマーにポジションを奪われるわけです。文字通り、「後釜」ですね。きっと悔しいと思うんですよ。僕も今夏に23になったので、同じダイパ世代としては24の気持ちが少し分かる気がしています。けど24は24でいいところがあると思うよ。何より経験や場数があるじゃん。18の芝生は若くて、青々しく見えるかもしれない。それでも今はめげずにベストを尽くしてほしい、監督としてそう応援してるんだよな。
○寄稿者募集!
不登校ラボでは、連載【あれこれありましたが、】をnote内にておこなっています。
ここは、人生のはやいうちにつまづいてしまったさまざまな人が集まり、創作や出会いを通じて当時をもう一度ふり返る人生の研究所。かつてかかっていた”もや”を、いまのあなたが観察するところです。
寄稿連載【あれこれありましたが、】では、当時行きづまっていた私たちがいまどうやって生きているか。あれこれありましたが、よろしくやってる方々の日常や思考を寄せてもらい、連載しています。
読者からも寄稿作家を募集しています。学生時代に挫折をもつ人(不登校経験がなくても構いません)、学校に行きたくなかった日が1日でもある人、自分の文章をこの場で書いてみたいと感じる方は、ぜひ、スタッフ古川までご一報いただけますと幸いです。たくさんの方々のご参加、お待ちしております。
メール:kansinken723101659@icloud.com
企画の詳細は以下記事から↓
https://note.com/futoko_rabo/n/n787d569fca3b