見出し画像

いつもクソリプしてるヤツは論理療法で論駁されたらいい(堀元見さんが言いそうな悪口)【セイスケくんのエッセイ】

★論理療法で論駁された方がいい:完璧主義者、あら探しをする人に対する堀元見さん悪口

論理療法とは……その思考を論駁して他の考え方(ビリーフ)に修正するように説得する(論理療法の理論と実際
クソリプするような人は、イラショナルビリーフ(不都合な信念・非合理的な思いこみ)に凝り固まっている場合が多い。


論理療法とは何か?

論理療法(Rational Emotive Behavior Therapy: REBT)は、心理学者アルバート・エリス(Albert Ellis)によって1955年に開発された心理療法の一つです。この療法は、非合理的な思考や信念が人々の感情的な苦痛や行動問題を引き起こすとし、これらの非合理的な信念を変えることで精神的な健康を改善することを目指します。

REBT(理性感情行動療法)

1990年代からは、理性感情行動療法(Rational Emotive Behavior Therapy; REBT)と呼ばれるようになりましたが、当初の論理療法という名称も引き続き使用されています。エリスの論理療法は、後にアーロン・ベックが提唱した認知療法(Cognitive Therapy)の基礎となり、認知行動療法の先駆けとなるものです。

イラショナル・ビリーフ

イラショナル・ビリーフ(irrational belief)とは、「非合理的な信念」「非合理な思い込み」を意味します。心理学では「認知の偏り」「バイアス認知」などとも呼ばれます。
イラショナル・ビリーフは、感情や行動に影響を与える偏った捉え方や極端な思い込みのことです。たとえば、「人間は誰しもミスをするものなのに、絶対にミスをしてはいけない」などと思い込むことがイラショナル・ビリーフに該当します。また、「○○すべき」「○○でなければならない」という考え方によって無気力になり、うつや病気になって苦しんでいる人も少なくありません。
しかし、私たちは日常的に多くのイラショナル・ビリーフをする生き物なので、イラショナル・ビリーフ自体が悪いのではありません。自分の考えの偏りに気づいて修正することで、自分も周囲も楽になることがあります。

イラショナル・ビリーフの例

  1. レッテル貼り:根拠がないのに真実だと決めつける

  2. 白黒思考:物事を0か100か、白か黒かでしか判断しない

  3. 心の読み過ぎ:自分の視点からしか物事を考えられない

  4. 心のフィルター:賛成意見には注目し、反対意見は無視する

  5. べき思考:「~すべきだ」と決めつけて考える

  6. 過剰な一般化:一部のことを全てだと思い込む

  7. 個人化:周りの悪い出来事は全て自分のせいだと思う

  8. 感情的決めつけ:その時の感情で物事を判断する

  9. マイナス化思考:失敗を予想し、その通りになる

これらのネガティブな思考や感情は、自分だけでなく周りの人も不幸にします。

ABCモデル

A(Activating Event): 引き金となる出来事。
B(Belief): その出来事に対する信念や思考。
C(Consequence/結果): その信念や思考から生じる感情や行動。

論理療法では、C(感情や行動)はA(出来事)そのものによって直接引き起こされるのではなく、B(信念や思考)によって引き起こされると考えます。したがって、問題の原因は出来事そのものではなく、それに対する自分の捉え方や信念にあるのです。

実際の適用例

ABCDE理論は、ABC理論を発展させたもので、以下の要素から成ります。

  • A:Activating event(出来事や体験)

  • B:Belief(信念、受け取り方や感じ方)

  • C:Consequence(結果、感情・悩み・行動)

  • D:Dispute(反論・説得)

  • E:Effect(結果、異なる感情・行動へ)

例えば、仕事でミスをした場合の具体例を挙げると次のようになります。

  • A:仕事でミスをした

  • B:ミスをするなんて社会人失格だ

  • C:もう会社に行けない、辞めたい

このような極端な結果を招く非合理的な信念に対して、

  • D:「ミスひとつで社会人失格なんて大げさではないか?」

  • E:「同じミスを繰り返さないように気を付けよう」

といった反論を通じて、新しい感情や行動を生み出すことができます。

SNSでよく炎上する理由

SNSでよく炎上する人にはいくつかの共通した特徴があります。これらの特徴はしばしば非合理的な信念や期待に根ざしており、論理療法の観点から分析することができます。

  1. 過度な承認欲求:
    SNSでの承認を強く求める人は、否定的なコメントや批判に過敏に反応しがちです。「みんなに好かれなければならない」「すべてのコメントは肯定的であるべきだ」といった非合理的な信念が、炎上を引き起こす原因となります。

  2. 絶対的な正義感:
    自分の意見や行動が絶対に正しいと信じる人は、異なる意見や批判に対して攻撃的になりやすいです。「私の考え方が唯一正しい」「他人は私の意見に従うべきだ」といった信念が、対立を深め、炎上を引き起こすことがあります。

  3. 感情的な反応:
    SNS上での即座の感情的な反応は、しばしば問題を悪化させます。冷静に対処する代わりに、怒りやイライラをぶつけてしまうことで、炎上の火種を広げてしまいます。

コメントにムカついたりイラついたりするクセを治す方法

論理療法を使って、コメントに対する過剰な反応を減らし、冷静に対処するための具体的なステップを見てみましょう。

1. 引き金となる出来事を特定する(A: Activating Event)

まず、ムカついたりイラついたりするコメントや状況を特定します。
例:「あなたの意見は全く間違っている」というコメントを見た。

2. 信念を特定する(B: Belief)

次に、そのコメントに対する自分の信念や思考を特定します。ここで、非合理的な信念が怒りを引き起こしていることを認識します。
例:「私は常に正しい意見を持っているべきだ」「他人は私の意見を尊重するべきだ」

3. 結果を確認する(C: Consequence)

その信念や思考が引き起こす感情や行動を確認します。この場合、怒りやその結果としての行動(攻撃的な返信、無視など)を特定します。
例:コメントに対して激しく反論する。ムカついて一日中気分が悪くなる。

4. 非合理的な信念に挑戦する(D: Disputation)

非合理的な信念に対して論理的に挑戦し、それがどれだけ現実的で合理的かを検討します。
例:「本当に私の意見は常に正しいのだろうか?」「他人が私の意見を尊重しなければならない理由は何か?」

5. 新しい合理的な信念を形成する(E: Effective New Belief)

非合理的な信念を論破した後、より合理的で現実的な信念に置き換えます。
例:「私は完璧ではなく、間違えることもある」「他人には異なる意見を持つ権利がある」

6. 行動の実践(F: Follow-up and Practice)

新しい信念を日常生活で実践し、コメントに直面したときに、それを意識的に適用します。
例:批判的なコメントを見たときに深呼吸をして冷静に考える。反論する前に一度コメントを読み返し、冷静な言葉で返信する。

これらのステップを通じて、SNSでの炎上を避け、冷静にコメントに対処することができるようになります。怒りやイライラに対する対処方法を身につけることで、SNSの利用がより楽しく、ストレスの少ないものとなるでしょう。

関連note



#セイスケくんのエッセイ #エッセイ #論理療法 #創作大賞2024 #エッセイ部門

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?