日本高齢者難民問題①
御年80歳の未来さんと光里さん。
今日も井戸端会議で盛り上がる。
近くて遠い…未来のお話。
光里「最近…気になることがあってぇ?」
未来「何?」
「買い物に行った帰りに、
お裾分けと思って、
お友達の家に寄るのよぉ」
「よくあるわね」
「でもぉ、誰も家に居ないのよぉ」
「留守なんでしょ?」
「いつも居ないの…絶対居ないのぉ」
「ああ、あれじゃない?
お友達もしかして難民さんじゃない?」
「難民さん?」
「テレビでやってたよ。
高齢者難民が増えてるって」
「何それぇ?知らない」
「確か自宅にネット回線がない人達が、
無料Wi-Fiスポットに集まってる
って話よ」
「それが難民さん?」
「そう言われてるわ。
車で乗り付けて一日中いるらしいわよ」
「一日中ぅ?どこに?」
「特にコンビニが多いみたいね。
Wi-Fiの他に食べ物や飲み物もあるし…
お酒にトイレもあるから、
長居するには至れり尽くせりの環境ね」
「何で…そんなことに?」
「国が貧しくなったのかしらね。
あと街頭インタビューでは、
家に居辛いって人が圧倒的に多くて」
「う~ん。そう言われればみんな、
家族の愚痴…多かったかもぅ…」
「今に始まったわけじゃないけど、
家族って家それぞれに事情があるのよ」
「みんな居場所を求めて…。
でもそれってことはコンビニって、
みんなの憩いの場に
なってるってことでしょぅ?」
「光里さん。
なに呑気なこと言ってるの?」
「??」
「コンビニは戦いの最前線よ!」
「えっ?ええっ~?!」
つづく。
お疲れ様でした。