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介護施設を選ぶ時になぜ施設長は判断材料にならないのか

介護施設の説明をする人と説明を受ける人


介護施設をお探しの方へ、老人ホーム選びに悩まれている方へ


こんにちは。

名古屋で社会保障制度の調査代行をしている社会福祉士の稲山です。

最近気付いたことは「続ける一番の方法は毎日やる」です。






介護施設を選ぶ時は「施設長を特別に重要視する必要はありません」


Q.どういう人が施設長か重要じゃないですか?


高級ホテルのような建物、ウォーターベッドが置いてある、パティシエの資格を持つ職員の手作りおやつ…のようなハード面は、あるに越したことはありません。しかし、すべて「オプション」です。

from弊所note 社会福祉士が「介護施設を選ぶ」良い職員とは?



A.
どういう人が施設長かということは、ハード面と同じ「オプション」です。あるに越したことはない、という感じです。


介護施設を選ぶにあたっては「職員」が大事です。そういう意味では「施設長」も大事です。ここで言いたいことは、職員以上に施設長を重要視する必要はない、ということです。





施設長の仕事


施設長の仕事は「施設運営」です。施設運営とは施設を続けていくことです。そのために、お金を国保連という法人や利用者に請求したり、職員が休んだ時にシフトに入ったり・・。施設運営はどの施設長もできます、できなければ会社がヘルプします、それでもダメなら施設長が交代させられます。こうした点から、どういう人が施設長なのかは、施設選びにおいて重要ではありません。





施設長の仕事と思われていること


一方で、施設長の仕事と思われていることは「人材育成」です。人材育成とは、例えば「A(未熟)」な考え方を持った職員さんを教育、育成して、「B(熟達)」な考え方に変えていくということです。


※人材育成においてスキル(介護技術など)は上達していくと思います。しかし、今回のテーマは「介護施設えらび」。今回のテーマにおいてより職員さんに求めたいことは、スキルよりも考え方(仕事の捉え方)です。


私はそうした人材育成は、施設長を含めた「(本人以外の)誰かほかの人」ができることではないと考えています。少なくとも私はできませんでした(施設長など人材育成の経験あり)。人を育てる、と意気込んで失敗、体調を崩し療養しました。シンプルに自分の能力不足は否めません。ただ、ビジネス書以外でリアルに人材育成がうまくいった場面をみたことがありません。施設長が行う人材育成が成功することもあると思いますが、「選んだ介護施設」がそれに当たる確率は極めて低いと私は思います。





さいごに


育成とは「環境に合わせて考え方を変え、行動を変える」ことだと思います。それはその人自身が行うことです。施設長がすることでも、できることでもありません。そして自分で気づき育成していくためには「環境」が必要です。例えば、心身に余裕が持てる給与や休日、研修が受けられる業務体制などがそうです。会社がどれだけ職員のことを考えているかが重要なのです。こうした点からも、どういう人が施設長かは施設選びにおいて重要ではありません。


介護施設を選ぶ時は「施設長を特別重要視する必要はありません」



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