二時間書いて陽の目を見ず(日記)
移動中である。日記を書く。
今日は土曜日、私は土日休みの勤め人なので燃えるゴミを捨てる以外には早く起きる外的理由もない日だったが、平日とあまり変わらない日に起きて朝食をきちんと取り(今日はパンとカップスープに目玉焼きを付けた、私としては快挙だ)、二時間ほどエッセイ的なものを書いていた。
某所へ投稿するつもりだったのだが書き終えて、やめた。
少し他人をコンテンツとして使い過ぎているかしら、と思ったのである。
エッセイというからには大なり小なり体験談で、そこには私以外の誰か(今も付き合いのある人から今は付き合いのない人、顔も見たくない人まで)が関わってくることもある。
書いていたエッセイは「現在人づてに生きているとは知っているけれど基本的に連絡を取りたくはない」みたいな若干気まずい距離感の相手とのエピソードであり、論旨としては「私という人間の人付き合いの向かなさ」がメインなのだが、それにしても、ちょっと目立つトピックとして他人を利用しすぎているかなという感じで気が引けた。
友人間での酒の席の鉄板ネタとしてならいざ知らず(それもどうかと思うが)、うーん、投稿用のエッセイに出すのは倫理にもとる気がする。笑い飛ばしてくれるような相手なら良いのだがそうでもないかもしれないし。倫理とかコンプラとか他人への慮りとか、いっさいかなぐり捨てる行動指針も世の中には存在するのだろうけれど、自分が採用するかどうかは別である。そういう日もあるかもしれないが、今日のところはやめておく。
やめておいたけれど、わりと面白く書けたのになあ、みたいな気持ちもある。5年ほども前のエピソードだし、あと10年もしたら時効かしら。ううん、でも単純な年数の問題ではないのかなあ。
明日の私は気が変わっているかもしれないが、ひとまずやはり今日のところはやめておく。
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