《季節を贈りあうPart2》~できたてシュークリームの温かさと彼女の温かさと~
つい先ほど、親しい人がシュークリームを一箱、私の元へ届けてくれた。
箱を受け取った瞬間、
「あったか~いっ!」
私は思わず叫び、子供のようにはしゃいでしまった。
だって、だって・・
できたてホヤホヤのあったかいシュークリームを頂けるなんて、
生まれてはじめてなんだもの!・・・
毎年この時期になると、街のあるケーキ屋さんでは冬の年末感謝祭が行われる。
名物のシュークリームを一つ50円で提供してくれるのだ。
私は、ここのシュークリームが大好きだ。
もちろん、
コージーコーナーのシュークリームもうまい。
ビアードパパのシュークリームだって。
コンビニのシュークリームも、スーパーに売ってるシュークリームだって。
シュークリームなら、どれでもうまい。
だけど、あのケーキ屋さんのシュークリームは、中のカスタードが100%私好み。
たまご色してて、ツヤツヤしてて、ぼってりしてて、超絶品なのだ。
ちなみに私は、
カスタードは食べ物ではなく、飲み物だと認識している。
そう、ビールと一緒!
『のど』で、味わうのだ。
そして、私のシュークリームの美味しい食べ方は、まず、シュークリームのぷっくり膨らんでる皮の部分を手でちぎりながら先に食べてしまう。
そして、残った下の皮とその上にたっぷりとのっかってるカスタードを、
2口、3口くらいで、あんぐりと・・
カスタードが、のどを通る瞬間、
「う〜ん、さいっこぉ〜!」
のどごしナンバーワン!
キレ味ナンバーワン!
もう、なんとも言えない幸せ〜な気分になる。
・・というわけで、感謝祭のチラシが入ってくるたびに、
「わ〜!食べたい!食べた〜い!」
となるのだが、
毎回毎回、いつ何時に行っても大行列・・・
せっかちな私は、"待つ"という行為があまり得意ではない。
そして、そのケーキ屋さんは街の中心部にあって、おまけに駐車場が少ないので、順番待ちで入るまでに一苦労する。
かと言って、バスや電車に乗って行くっていうのもこれまた面倒だ。
街の外れに住む私にとっては、とにかく足を運ぶのが大変なのだ。
感謝祭のチラシを見ながら、泣く泣く断念するのがここ最近の私である。
今年も最初っから諦めていたのだが、
突然のサプライズで、親しい人が"お裾分け!"って言って、届けてくれたのだ。
「ケーキ屋さんの列に並んでる最中にさぁ、ユウリちゃんの喜んで飛び跳ねてる姿がふわ~っと浮かんでさぁ・・」
彼女がニコニコしながら、私にそう言ってくれた。
なんだかとっても嬉しいな・・
彼女は私のこと、なんでもお見通しだ・・・
私の目の前に甘いもんが差し出されたら、私がどういう仕草をするのかを、
彼女はちゃ〜んとよくわかってる..わかってくれている。
今回は飛び跳ねはしなかったが、あまりの嬉しさに足を小刻みにドタバタさせて喜んだのは事実だ。
大好物のシュークリームを頂いたのは、もちろん嬉しかったのだが、私のことを思い、私の為に寒い中、大行列に並んでくれた、その彼女の気持ちが何より嬉しくて嬉しくて・・・
できたてのシュークリームの温かさと、彼女の温かさに触れ、私自身も心身ともにあったまることができた。
彼女のおかげで、とても良い一週間の始まりとなった。
親しい人よ、いつもいつもありがとね。
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