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映画レビュー#3 母なる証明

今回は「母なる証明」という韓国映画をレビューしたいと思います。

予告を貼っておくので、是非観てください。

https://www.youtube.com/watch?v=tFh3iOkmj38

監督は「パラサイト 半地下の家族」でアカデミー賞を獲得したポン・ジュノ監督です。

パラサイトは映画館で鑑賞したのですが、すごかった・・・

脚本と演出がずば抜けていて圧倒されました。そのポン・ジュノ監督の2009年の作品です。

この作品の感想を一言で述べると、「やっぱポン・ジュノはマジですげえ」ってなりました。

最初と最後の対比的な演出や大オチの欺かれ方が気持ちよかったです。

伏線や仕掛けが多い映画なので今回はネタバレは極力控えながらあらすじを少しだけ紹介します。

初老の母と知的障碍者の息子が貧乏ながらも仲睦まじく暮らしていました。

するとある日息子が女子高生を殺害した疑いで逮捕されてしまいます。

息子がそんなことをするはずがないと冤罪を主張する母親ですが、知的障碍者なのをいいことに警察に誘導されて息子は罪を認めてしまいます。

ここから母親が息子の冤罪を晴らすために奔走するという話です。

この映画にもポン・ジュノお得意の複数のテーマ性が無理なく詰め込まれています。

私が気が付いただけでも、いくつかありました。

冤罪、貧富の差、援助交際、障碍者差別などけっこう重いテーマが多いですね。

特に冤罪や障碍者差別に関しては分かりやすく取り扱われています。

息子は障碍者故に差別されていることが多く、これは終盤の大きな展開に関わってくるテーマです。

また、貧乏故に援助交際をせざるを得ない女子高生や、貧乏故になにかあっても信用されなくなる事や、助けてもらえなくなるといった現実味がある描写がかなり多いです。

鑑賞するにあたって楽しい映画ではないと思います。

「パラサイト 半地下の家族」からコメディ要素を削ぎ落して、テーマ性をダイレクトに発信した感じだと思います。

決して観ていて気持ちの良い映画ではないですが、作品のクオリティは完璧だと私は思いました。

興味のある方は是非ネタバレとかを見ずに鑑賞してください。

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