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「全日本DM大賞」受賞作品の中で、私が選んだBest6

こんにちは。フュージョン株式会社マーケティングチームの花澤です。

全日本DM大賞をご存知でしょうか?

全日本DM大賞は、1987年から続くダイレクトメール(DM)作品を表彰する年1回のアワードです。
現在は日本郵便株式会社が主催(株式会社宣伝会議が特別協賛)、2022年で36回目(!)を数える伝統あるアワードです。

審査員はダイレクトマーケティング界の錚々たるマーケターのお名前が並びます…
オイシックス・ラ・大地株式会社の奥谷 孝司さん、株式会社売れるネット広告社 代表取締役社長 CEOの加藤 公一レオさん、博報堂ケトルの木村 健太郎さん、など。
▼審査員のご紹介はこちら 

毎年、その1年間に企業から実際に発送されたDMを全国から募り、広告戦略として優れた作品を表彰します。
厳正なる審査を経て入賞した作品は、どれも綿密な戦略に基づいて制作され、優れたレスポンス結果を残している成功事例ばかりです。

この記事では、そんな全日本DM大賞の受賞作品の中から、私が選んだ6作品をご紹介します。

※なお、本記事で紹介している内容は、全日本DM大賞オフィシャルサイトより引用しています。


評価基準は?

応募されたDMの実物と、応募フォームに記載された情報に基づき、以下の3項について審査員が5段階で評価します。

<評価基準>
戦略性:マーケティング戦略に基づいて作られているか?
クリエイティブ:戦略に基づく創造性・独創性はあるか?
実施効果:期待した結果につながっているか?

<審査過程> ※数字は第35回の実績
一次審査(712点):応募フォーム記載情報による審査
二次審査(38点):9人の二次審査委員によるスコアリング
最終審査:11人の最終審査委員によるスコアリング、協議および投票

賞の種類は?

最終審査の得点順に、
 1位~4位:金賞
 5位~12位:銀賞
 13位~24位:銅賞
が決まります。
第35回の実績で言うと、712点応募があって24点が受賞なので、賞がもらえるのは応募のわずか3.3%、という狭き門です。

そして、金賞4作品の中から、最終審査員の協議と投票によりグランプリが選出されます。最上位の賞がグランプリ、ということになります。
また、グランプリを除く銅賞以上の作品の中で、評価の3項目別の得点に基づく上位作品から協議と投票により、「審査員特別賞」が選出されます。

全日本DM大賞の賞の種類


スゴイ!と思ったBest3

これまでグランプリを獲得した作品で、スゴイ!と思った3点です。
成果はもちちろんのこと、戦略から一貫したクリエイティブはつい人に話したくなる作品ばかりです。

【第33回金賞・グランプリ】   広告主:ディノス・セシール

最新テクノロジーで自動化へ!パーソナライズされた情報が欲しいタイミングで届くDM

ファッションや生活雑貨などの通信販売業を営む企業が、最新のデジタル技術と紙メディアを統合した2つの施策を実施。1つは、ECカートを離脱した顧客へ24時間以内に送付するDM。もう一つは、過去購入したアイテムからおすすめ商品をパーソナライズした小冊子を送るDM。
いずれの施策も、メールのみ送付の場合と比べてコンバージョン率が20%アップした。

★ここがスゴイ★
ECでカートに入れたままの商品が、DMに印刷されて届くなんて驚き!


【第32回金賞・グランプリ】 広告主:グーグル

~ビジネス繁盛の“カギ”をGoogleと一緒に見つけませんか~
サービス体験型鍵付きDM

検索連動型の広告サービス「Google AdWords」を提供しているグーグルの新規獲得DM。
箱形のDMには南京錠がかけられ、鍵を開けるための番号は Google検索しないと入手できないという高いハードルにも関わらず、レスポンス率は51%を達成。
鍵付きにしたのは“ビジネス繁盛のカギを Googleと一緒に見つけませんか”というコンセプト。

★ここがスゴイ★
あのグーグルが、インターネット広告の案内をリアルなDMで送っている!
しかも、デジタルとアナログを組み合わせたCXを開封のヒントにする、
という仕掛けに脱帽!

【第30回金賞・グランプリ】広告主:山代温泉 宝生亭

VIPのお客様は同封の<金の名札>をつけてお越しくださいDM

女将が日頃の接客を元に“肌感覚”で選んだ大常連客100人に、感謝のしるしとして手作りの“金バッジ”を送付したところ、顧客との関係性はさらに強化され、レスポンス率は84%に達した。

★ここがすごいポイント★
自分のお名前が入った名札が届くなんて、ビックリ&嬉しい!


フュージョンでのチャレンジ

フュージョンでも2008年から毎年この賞にチャレンジしています。
2020年には、初応募から12年目にして初めてグランプリを受賞しました!
手前みそですが、そんな当社の受賞作品(ほんの一部)からも、3点ご紹介します。

【第28回銅賞】広告主:株式会社いなげや

DM掲載のうなぎ、購入したのは95%がDM送付者!食品スーパーで高級うなぎを売るDM

圧着A4サイズ/うな重のフタ部分だけが3層構造で、窓のように開ける仕様

日頃からうなぎを購入している方のアップセルを狙ったDM。食べるシチュエーションを「うな重」に絞り、届いたときは閉じているお重のフタを めくると「うな重」が現れ、めくった裏面ではおすすめの食べ方を紹介。
DMが届いた日から急激に販売数が伸び、約1週間で予定数量が完売。売り上げ の95%がDMを送付した会員によるものとなった。

★ここがスゴイ(自画自賛)★
食品スーパーからうなぎの案内が届くこと自体がサプライズ!
かば焼きの照りを再現するニス加工がリアルで、
届いた瞬間にうなぎが食べたくなる!

【第31回銀賞】広告主:学習院大学

受験生の心を掴み、SNSで話題を呼んだ「桜咲くクリスマスDM」

封筒にカードのみを封入したシンプルな内容

受験生に向けて、「厳しい冬(受験勉強)を乗り越えると、春(合格)が待っている」というメッセージを届けた。形状はあえて細長い形で定形外として、届いた際のインパクトを狙った。志願者数は過去10年で最高値を記録し、入学の意思決定に最も影響を与えた広告メディアにも選ばれた。

★ここがスゴイ(自画自賛)★
カードを開くと、クリスマスツリーが桜に変わる仕掛けがエモい!
説明なしで伝わる、クリエイティブの強さ。

【第35回金賞・グランプリ】広告主:株式会社リクルートマーケティングパートナーズ様(現リクルート)

大企業に響いた2つの”スタサプENGLISH”DM

1回目は単語帳DM(左)/2回目は鰹節DM(右)。いずれも箱に入った状態で届く

オンライン型の学習プログラム「スタディサプリENGLISH 法人サービス」の新規導入企業の獲得を目的としたDM。
「単語帳DM」では、企業の人事担当者のホンネを単語帳にまとめ、担当者の自分ゴト化を促した。「鰹節DM」は、企業の教育費を「コストカット」することと、鰹節を「削る」をかけて、鰹節パックを送付した。
資料請求率は約4%、前回比約40倍の大幅な反響アップにつながった。

★ここがスゴイ(自画自賛)★
訴求テーマを変えてシリーズものとして送る、という作戦。
中身が気になって絶対に開けたくなる箱型で、インパクト大!


DMはこれからもっと重要で有効なメディアに

「CRM」という言葉が浸透し、また日本国内では少子高齢化が進む中、既存顧客(リテンション)へのコミュニケーション施策の重要度は増しています。そのなかで直接情報を届けられるDMの役割は大きくなっています。

またBtoBマーケにおいても多くの情報を届け、顧客を「惹き付ける」ツールとして、成功している企業の多くがDMを有効活用しています。

フュージョンは、これまでのべ49作品で賞をいただきました。
クライアントと一緒にマーケティング戦略を考えDMを作ってきたことが、結果として受賞につながっていると感じています

クライアントとこうやって一緒に喜びあえることが、とても嬉しいです!

今のDM施策を見直したい、新しいマーケティング施策としてDMを始めたい、という企業のマーケティング担当者さん、ぜひ成果につながるDMを一緒に作りましょう!

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