#4:働く自分をプロデュースする
#4は、活動のアウトプットを説明すべき部分なので、こちらの記事に入れ替えます。前回投稿した#4は、アウトプットよりもその効果に関するものなので#8に移動します。
将来の社内での自分の立ち位置や、私生活とのバランスのとれた働き方について思い悩んだり、または、新しいキャリアの機会について悩んでいる時に最も大切にすべき事は何か。一言で表現するならば「働くあなた(または私)をプロデュースする」姿勢だと思う。
プロデュースとは、映像や広告の業界でよく使われる言葉だが、商品や作品を制作に際して、企画を立上げ、資金調達やその他資源の調達をして制作に結びつける一連の作業であると説明されている。
なぜプロデュースが必要か?
では、なぜプロデュースという考え方が大事なのか?
自分のキャリアについて自分自身で考える時や、相手に説明することになった時、説明が自分や今働いている状況に依存しすぎていて、未整理の状態で自分の想い伝えてしまう傾向がある。自分自身を過大評価や過小評価していたり、自分がしていること所属組織が行っていることが入り混じってしまうこともよくある。ここからは、自分に合った問題解決が導くことができなかったり、伝えたい相手にうまく理解してもらえなかったりすることになる。
プロデュースという考え方を導入すると、自分のキャリアの今最も伝えたいことを、簡潔に魅力的にまとめることで、自分自身の中で建設的な計画を立てることができたり、伝える相手とのコミュニケーションが取れ、次のステップについて話が進めやすくなる状況を作りやすくなる。
自分自身で考えるときに陥りやすいこと
自分だけで自らのキャリアを考える場合に陥りやすいことは次のようなことだ。
自分自身に関して簡潔に表現できない
誰でも今に至るまで仕事を通して成功したり、苦労したりしている。次のステップに進むためには自分の経験のどれが大事か、どれが第3者が気にいるのかの判断がつかず、整理されていない順序や強弱で並べてしまいがちだ。結果、自分自身で混乱してしまったり、今後のキャリアについて方向性が曖昧になってしまいがちだ。自分と組織を分離できない
よくあることなのだが、自分が組織に貢献していることと、所属組織のアウトプットが混同していて、自分個人の能力やスキルを説明できない事がある。結果、自分自身を過小評価したり過大評価してしまう。過大評価はわかりやすいし、他人への信頼問題につながるので注意した方が良い。自分の魅力をアピールできない
自分が仕事上大切にしていることや得意なことがある。自分のあたまの中だけで考えたアイデアは、人が聞いたときにどう感じるかまで考え及ぶことができないので、わかりやすく、興味や共感を持ってもらえる様にするには準備が必要になってくる。自分の仕事に関してアピールしなければならない機会は意外と多い。
プロデュースの中身
では、このプロデュースの中身は何かと言うことについて調べてみると、田尻翔吾氏がまとめた『プロデューザーの役割をあらためて考えてみました』という記事が役に立ちそうだ。
ここで紹介されている要点としては、以下が挙げられている:
多角的な視点から「産出」する
多角的な視点から「自分が働く」ことの意味を捉え、その価値を算出する鵜呑みにせず、時にはドライに
「自分が働く」ことを理解するうえで、必ずしも自分自身が最も理解しているとは限らない、という視点で情報収集・分析を続けるデスクも頭の中も整理整頓が大切
自分の持っている課題の整理整頓が大事一人でやらない。頼ることが肝
解決案を出すときは、一人よりも複数の助けをかりる
さらに、キャリアとプロデュースを結びつけている例はあるかと、探してみると「セルフ・プロデュース」という用語があった。まとまった記事としては、現役プロデューサの川原卓巳氏が『セルフプロデュースで最初にやるべき、大切なこと』というのが参考になる。
キャリアコンサルの教科書からみた現状
一方、書店に並ぶキャリアコンサルの教科書を見ると、相談員は相談者の状況を明確にしたり、未来の展望について尋ねることはするが、相談者からの情報についての分析はしない。次に、将来の可能性についてのアイデアを膨らませるためにアイデア発想の技法(強制発想法が使われているようだ)を使って、相談者から抜け落ちている情報や発展的なアイデアを追加する、というような流れのようだ。ここから見る限り、プロデュースの概念は見受けられない。
また、相談者の回答を情報をそのまま受け入れてしまうと、相談者からの回答の質次第でコンサルの結果が左右されてしまう。将来の方向性に悩んでいる人は自力で解決/解消する必要があるのだろうか。これは、ハローワークで相談をお願いしたときに同じような印象を持った経験がある。
最後に
本稿では「はたらく自分をプロデュースする」ことの意味や効果について紹介したが、あまり知られていないことであるが『Business Model You』の「パーソナル・ワークモデル」を使えばプロデュースがしやすくなる。
ワークモデルを作成することで、自分の提供できる価値を中心とした継続可能な働き方が整理整頓しやすくなるし、自分が創造すべき価値についても考える機会が与えられる。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?