うまく話を聞けない人

仕事で、書くことと同じくらい、人の話を聞くことが多い。(なんだか仕事内容がうっすらバレそうな気がする)
私は話すのはかなり苦手、どちらかというと話を聞く方が得意だ。
職業柄、相手に気持ちよく話してもらうスキルが上がる。
同職の友人は婚活していた時に仕事スキルが無駄に発揮され、相手が気持ちよくなってしまい、こちらの興味に関係なくべらべら長話されて疲れたと言っていた。毎回お見合い時間を延長されていたという。キャバクラか。
同じ職種の人でも話を聞くためのスキルは様々なのだけど、だいたいパターンは共通しているようだ。

・ただ待ってるだけで話してくれる人はあまりいないため、まず話を振る(当たり前か)
・「こういうことですか?」と確認しながら聞くとスムーズに進む
・しかしベラベラ好き勝手喋られるだけではこちらの仕事にならないので、適度にハンドリングする(気を悪くされない程度に流れを寄せる)

しかしそのパターンがあまり上手くいかないなあ、と感じるのが、作家や芸術家などクリエイター関係者の話を聞く場合だ。
なんか、独特の空気感と間があって、ハンドリングを簡単には許さないひとが多い。(相手は無自覚な場合も多いと思う)
クリエイターは自分の発する文脈を大事にし、雰囲気への介入を許さない感じがある。

この前会った人は、こちらが質問してから毎回沈黙がけっこう長いこと続き、「質問がわかりにくかったかも…」とこちらがさらに言葉を重ねようとするとかみ合わなくなり。
実は回答について深く考え込んでいただけだった。
そういえば、常人なら「えーと」とか「そうですねー」とか「なんか」とか、たくさん“クッション言葉”を入れがちなのだが、その人はほとんど使っていなかった。きっと言葉をすごく大切にする人なのだろう。
かっこいいな。

それに関連するのか分からないが、昨日話していた先輩は、「弁護士の話は、それが超客観的で揺るぎないもののように感じてしまう」と話していて面白かった。
私は弁護士の話を聞いたことはないが、いろんな法律やらを加味した上での、なるだけ私見を排除した立場の話だからなのか。

文体の話もそうだけれど、人の話を聞くのもいろいろ見えてきて面白い。

#日記 #話の聞き方 #インタビュー #クリエイター

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