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ノルウェー・オスロ市電博物館

ノルウェーの首都・オスロの中心部の西の端に「オスロ市電博物館(Sporveismuseet)」というそれはそれはマニアックな博物館があります。地下鉄の主要駅の一つ「マヨールステューエン駅」から徒歩3分という立地にも関わらず、地味すぎてオスロっ子でさえ行ったことがある人はあまり多くない(でも好きな人は定期的に訪問する)博物館です。

私、こちらでたまに受付をやっておりまして、だからというわけではないですが日本の皆様に「推し」たいわけです。地味ながらおもしろい博物館なんですよ、ホント。基本すいてるし(涙)、一息つきたい方にもおすすめ。実はこの博物館、国別訪問者数では日本がかなり上位に食い込んでいます。さすが鉄道マニア大国日本! 

コロナが落ち着いた後、もしノルウェーにいらっしゃることがあれば、ぜひちょこっと立ち寄ってくださいね。

博物館の建物は1914年に建てられた路面電車用の「第5車庫」です。ですので博物館も「第5車庫(Vognhall 5)」のニックネームで呼ばれています。

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ノルウェーの鉄道史については「ノルウェー鉄道博物館」がハーマルという町にありますのでそちらにお任せして、「オスロ交通博物館」ではオスロ市内の交通機関の古い車両が展示してあります。具体的には馬車鉄道、路面電車、地下鉄、バスの車両ですね。

この博物館はマニアによって設立され、マニアなボランティア(元運転士、元整備士、交通機関の現役職員など)によって運営されているため非常にマニア向きです。「子供が楽しめるように」などという配慮は一切なく(笑)、ただただ古い車両が路面電車の元車庫の博物館にぎっちぎちに詰め込まれています(車両愛が強い人たちがやっているのでコレクションが増えすぎて困っている状態。別の場所に車両保管用の車庫もありますがそっちもパンパンという・・)。車両のかっこよさよりもスティーブンソンだのジーメンスだの車両の製造元が気になるタイプの方にはうってつけの博物館です(あ、お客さん逃げました?)。

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でも大抵の展示車両は乗れるし触れるので、乗り物好きのお子さんたちも楽しく過ごせると思います。また乗り物に興味がなくても活動的なお子さんには遊具のある屋内の遊び場感覚で楽しんでいただけるのではないかと。

1910年頃のの地下鉄車両↓(といってもトンネルができる前の路線なので厳密には地下鉄じゃないんですが)。

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とにかく大声OK、走り回るのもOKな博物館です(ただ足元は気を付けないと危ないですよ~、線路なんかで凸凹してるからね)。壊れるようなものはあまり置いていないし、のんびり歩きまわって楽しんでいただけるユルい博物館です。ボランティアが時間のある時に修理をしたりしているので、ちょっと散らかっていたり、展示車両が物置になっていたりするのもご愛敬。

馬車鉄道の車両↓。馬は人形ではなく寄贈された剥製です。ノルウェーの子供は馬が大好き。子供にかわいがられすぎてかなり傷んでます。修理を頼もうとしたところ剥製屋さんから「馬は修理用の部品(耳?)がないんだよね。熊ならすぐ剥製作れるよ。」と言われ交渉ストップ中。熊車鉄道ってありませんから!

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グッズも売ってます。
マグカップ(地下鉄バージョンと路面電車バージョン)

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路面電車の車掌さんバッグ。売ってます(ホンモノ・中古)。

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開館は週4日、土曜日~火曜日ですのでご注意ください。開館時間は11時~15時まで。入場料は50クローネです(2021年8月現在)。2021年11月から一部の改装工事が行われる予定なので一時的に閉館するかもしれません。いらっしゃる際にはご確認を。

オスロ市電博物館(Sporveismuseet Vognhall 5)
住所 Gardeveien 15, 0363 Oslo
(地下鉄最寄り駅・Majorstuen駅より徒歩3分)

注意・グーグルマップには路面電車の試乗ができる、みたいなことが書いてありましたがそれはないです。たまーに日曜日にクラシックバスでのガイドツアーはやってますが。





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