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日焼け * チェンマイ俳句毎日

【チェンマイ俳句毎日】2024年8月2日

チェンマイ郊外の農村のご年配の方達に、昔の話をしてもらうという活動に参加した。

小グループに分かれて小一時間ほど話をする。子どもの頃、どんな遊びをしましたか? という質問に、間髪入れずに答えてくれたのは、93歳のおじいさんだった。

川遊びだよ、あの頃は服なんか着ないでね。
そこへ、95歳最高齢のおじいさんも、
木の上から飛び込んだものだよ、と続く。

一方、おばさんたちは、川の中でパートゥン(腰布)に空気を入れてふくませ、浮き輪のようにしてプカプカ浮かんで遊んだという。
ワルガキが水に潜って覗いたりしてね、というと、90代のおじいさんたちが「わしらの頃はそんなことはやらない」と言うのが可笑しかった。

遊び道具は身の回りの自然にあるもので作った。
田んぼの粘土で作った玉をパチンコで飛ばして鳥を獲って食べた、とか、同じく粘土で水牛の人形を2つ作って頭をぶつけて遊んだとか。
バナナの幹で鉄砲を作ったり、竹馬や「けんけんぱ」など日本にもあるような遊びなど、いろいろな遊びが大きな笑い声とともに次から次へとでてきて、あっという間に終わりの時間になった。

まだまだ話が尽きないよ、
いつもさみしいから今日は楽しかったよ、
参加したお年寄りたちはそれぞれに喜んでいた。

最高齢の方にとって子ども時代は90年近くも昔のことなのに、まるでついこの間というふうに生き生きと語る様子を見て、人にとって「子どもの時間」とは、一生涯、その人の基礎となるかけがえのないものなのだなあと感慨深かった。


九十年前の少年日に焼けて


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