古川節子

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古川節子

タイ北部チェンマイで綴っています。📕 My​ book|古都チェンマイのとっておき 執筆・撮影のご依頼は、yunkaosあっとgmail.com(あっと→@)までお願いします。

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  • チェンマイ俳句毎日

    チェンマイで季語を体験したいと思っています。なるべく毎日投稿を目指しています。

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    古川のエッセイをまとめました。

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コボリ

  コボリという名前の友人がいる。      友人といっても、ごくたまに、しかも偶然会った時に少し話をする程度だから、向こうにしてみれば、ただの知り合いでしかないかもしれないが、私の方では勝手に友達だと思っている。   コボリはチェンマイ生まれのチェンマイ育ち。生粋のタイ人だ。それなのに、「コボリ」という日本人の名前で呼ばれているのには、理由がある。     それは、彼がいつも日本兵の格好をしているからだ。      チェンマイ市内で行われる伝統行事などに、彼は必ず日本兵の扮

    • 神無月 * チェンマイ俳句毎日

      【チェンマイ俳句毎日】2024年10月1日  卵サンドを作った。まずは卵を茹でて、卵サラダから。塩は控え目にした分、黒胡椒を多めに入れる。とんとんと茹で卵を刻む時の包丁のふわふわした感覚が独特だ。 日本の喫茶店なんかで出されている、これでもかと卵の詰まった卵サンドに憧れがあるが、あれを作ろうと思うと相当な卵の数が必要だということが今回よく分かった。 神無月ゆでたまご切る刃のかろさ

      • 秋の雨上る * チェンマイ俳句毎日

        【チェンマイ俳句毎日】2024年9月30日  ピン川沿いに家がある知り合いに、市場で偶然出会った。ここ数日間は、彼女がSNSに投稿するピン川の洪水情報を毎日チェックしていたが、洪水が起きた夜は大勢の人が協力して、彼女の家の敷地に水が入らないよう土嚢を積んでいる様子に、いたく心を打たれた。 幸い家屋の中は冠水しなかったそうだ。 「また数日後に低気圧が来るらしいから、今のうちに食料を買って準備しておかないとね。あなたもくれぐれも気をつけてね、今日は会えて本当に良かった。感謝だわ

        • 扇風機しまう * チェンマイ俳句毎日

          【チェンマイ俳句毎日】2024年9月29日 元旦に始めた「チェンマイ俳句毎日」が、気付いたら270回になっていて、明後日はもう10月。今年も残りわずか3ヶ月とは、早すぎる…。毎日日記を書いたところで時間が長くなるわけではないのだけれど、書いていなければ、一体どんな風に過ごしたのかさっぱり忘れてしまって、より寂しさが募ったかもしれない。 微熱もすっかり収まって、今日は久しぶりに買い物に出た。夫が車を出してくれたので、ずっと買いたいと思っていた扇風機を買った。寝室で使っていた

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          龍淵に * チェンマイ俳句毎日

          【チェンマイ俳句毎日】2024年9月28日 今日はすこぶる良いお天気で、一気に暑くなった。先週はどこか涼しげな秋らしさを感じさせる空だったのに、夕方は白い入道雲が出ていて、季節は行ったり来たり。遠くの方から雷の音が聞こえてきたが、雨が降る気配はなさそうなので安心した。それにしても、洪水の被害に遭った人は、暑い中、後片付けで大変だろう。 風邪の熱の方は上がったり下がったりしながら良くなっている。体調が悪いのに洪水の被害を受けた人もきっといることだろう。のんきに寝ていられるの

          龍淵に * チェンマイ俳句毎日

          極悪女王 * チェンマイ俳句毎日

          【チェンマイ俳句毎日】2024年9月27日 Netflixシリーズ「極悪女王」が面白くて、寝る前に1話づつ観ている。全5話中3話を観終えたのだけど、風邪がちょっと悪化して、昨日からいったん休憩。流血のプロレスシーンが怖すぎて、部屋の中をウロウロしてしまうし、出演者が全員迫真の演技過ぎて、観るのに体力が必要なのだ。今観たら、絶対熱が上がる。残りの2話は、風邪が治ったらゆっくり観るつもり。 レスラーのマスクの下のつぶらな瞳 レスラーに風邪ひく余地のあらざりぬ ✍️ レスラ

          極悪女王 * チェンマイ俳句毎日

          秋彼岸 * チェンマイ俳句毎日

          【チェンマイ俳句毎日】2024年9月26日 風邪だからか、ぼんやりと昔の事を思い出した。 小学2年生くらいの時だったと思う。よく忘れ物をする子だった私は、その日も学校についてから、体操服だか図工の道具だかを忘れたことに気がついて、慌てて家に取りに帰った。 その頃は、祖母のしつけのお陰でいつも学校にはクラスで一番くらい早く行く習慣があったので、忘れ物を取りに帰っても十分余裕があったのだが、ランドセルを持たない身軽な私は、元気いっぱい走って家に戻った。 こんな時、国道の赤

          秋彼岸 * チェンマイ俳句毎日

          風邪 * チェンマイ俳句毎日

          【チェンマイ俳句毎日】2024年9月25日 昨夜は洪水が心配で雨の音に何度も目が覚めた。ピン川沿いの友人の家は冠水したようで、本当に気に毒だ。 まだ風邪の熱が下がらず、友人に頼まれていた撮影ができなくてへこむ。洪水の後片付けの手伝いにも行きたいが、今は無理そうだ。この風邪が治ったら生活習慣を見直すつもり(風邪をひくたびに思っている)。とにかく早く治したい。 雨音に背筋ぞびぞび風邪の寝間

          風邪 * チェンマイ俳句毎日

          秋出水 * チェンマイ俳句毎日

          【チェンマイ俳句毎日】2024年9月24日 風邪をひいて鼻水が止まらず、喉も頭も痛いので、おとなしく家で過ごしていたら、大家さんから電話がかかってきた。洪水に備えて1階のものは高いところに上げるように、と言う。 我が家はステープ山の裾野に位置していて、洪水の心配をしたことはこれまで一度もなかったが、先日はチェンラーイ市内で35年来の洪水もあったし、農業用水路が家の裏を流れている。気を付けるにこしたことはないのかもしれない。 そうしているうちに、深夜にピン川の水量が増え警戒

          秋出水 * チェンマイ俳句毎日

          鉄砲水 * チェンマイ俳句毎日

          【チェンマイ俳句毎日】2024年9月23日 数年前から時々訪ねている、チェンラーイ県のカレン族の村が鉄砲水の被害を受けた。SNSに上がっている映像に、一瞬言葉を失った。村の低いところを流れる、ふだんは透明で浅い小川が豹変し、川沿いの道いっぱいに溢れた濁流が恐ろしい勢いで流れている。 自然を熟知している村人は早朝から異変に気付き、沢の側の家の人たちは高い場所に避難していたため負傷者は出なかったそうだ。豚などの大きな家畜も避難できたそうだが、持ち主が不在で移動が間に合わなかっ

          鉄砲水 * チェンマイ俳句毎日

          雷雨 * チェンマイ俳句毎日

          【チェンマイ俳句毎日】2024年9月22日 先日一緒に旅をした日本の学生さんが怪我をして入院してしまい、お見舞いに行った。ノイナー(釈迦頭)やマンゴスチンなどの旬のくだものや、1杯ごとに淹れられるコーヒーのドリップパックなど、気分転換になるような手土産を持っていく。病院の窓の外は雨季の緑が広がっていて、雨は1日中降ったり止んだり。眺めている間にも、もりもりと緑が拡大しているような気がする。 昨夜は雷雨がひどくて病院に落ちるんじゃないかと思って怖かった、と彼女。もともと体力の

          雷雨 * チェンマイ俳句毎日

          秋微雨 * チェンマイ俳句毎日

          チェンマイに戻って早々、関西からのスタディツアーの学生さんを案内する「トラムカーで巡る旧市街歴史ツアー」の手伝いを頼まれた。 具体的に行くお寺の名前は、昨日の夜に送られてきた。「心配しなくて大丈夫。歴史に詳しいタイ人が一緒に行くから、訳してくれるだけで構わない」と、グリーンツアーのトラムカーを提供するNGOの担当者は言う。何の打ち合わせもなく、なんだか不安だ。頼んだ人が昔お世話になった知人じゃなければ引き受けなかったのだけど。 結局、歴史に詳しいという人は、途中からは集中力

          秋微雨 * チェンマイ俳句毎日

          仙草ゼリー * チェンマイ俳句毎日

          【チェンマイ俳句毎日】2024年9月20日 バンコクのタラートノーイを散策してから、「金牛」という人気の牛肉ラーメンを食べに行った。昔懐しい雰囲気をベースにしたおしゃれな内装は、このエリアの雰囲気にぴったり合っている。 先生が注文したオリジナルの春雨麺がつるんと喉越しも良く、もちもちっとした弾力もあって「やっぱりオリジナルだね〜」と納得のおいしさだった。 食後のデザートは、中華の薬草から作る「仙草ゼリー」。濃いめの豆乳に大きな黒い仙草ゼリーの塊が浮かんでいて、これまで食

          仙草ゼリー * チェンマイ俳句毎日

          十六夜 * チェンマイ俳句毎日

          【チェンマイ俳句毎日】2024年9月19日 学生さんたちと一緒に、バンコク在住のジャーナリスト瀬戸正夫さんに会いに行った。私が大学生だった時にも、ご自身の生い立ちのことから戦中の話、カンチャナブリの泰緬鉄道のこと、お化けの話など、いろんな話をしてくださった。 お宅に着いたら、記者時代と変わらない黒いTシャツ姿で居間で待っていてくれていた。 学生さんたちは、瀬戸さんの書いた著書などを前もって読んでいて、心に残った場面を伝えたり、戦中のことを質問したり。瀬戸さんはゆっくりと質問

          十六夜 * チェンマイ俳句毎日

          さやけし * チェンマイ俳句毎日

          【チェンマイ俳句毎日】2024年9月18日 本日はバンコク観光日。午前中は学生さんが選んでくれた、人気の観光スポット、ワット・パークナームへ。比較的新しそうなお寺だけど、地元の人もけっこう来ていた(タンマカイ派のお寺らしい)。中心地からチャオプラヤー川を越えて、けっこう遠い場所にあるのに、これほど観光客に人気(若い日本人が多い!)なのは、美しい壁画の写真がSNSなどで紹介されているからかな。とにかく、こんな機会がないと行けない場所なので、ありがたい。 撮影スポットは、白い

          さやけし * チェンマイ俳句毎日

          今日の月 * チェンマイ俳句毎日

          【チェンマイ俳句毎日】2024年9月17日 朝は引き続きカンチャナブリに滞在。日本人が建てた慰霊碑をお詣りし、駅近くの連合軍共同墓地も訪れた。日本軍の捕虜として泰緬鉄道の建設に携わり亡くなった連合軍兵士とオランダ人兵士 約7,000 人の墓地で、22才で亡くなったと記された墓もあった。 その後、カンチャナブリ駅から汽車に乗ってタムグラセーまで。そして、オーストラリアの支援によって建てられたヘルファイヤー・パス・メモリアルへと移動。博物館の展示は見やすく、訪れた人の深い部分

          今日の月 * チェンマイ俳句毎日