見出し画像

プレゼントに児童書を贈ろう!と考えた時に図書館司書がのぞきに行くサイトとは?

こんばんは、古河なつみです。
先日、友達から「娘に本のクリスマスプレゼントを贈りたいんだけれど、なつみちゃんだったらどうする?」と訊かれました。
確かに、お子さんへ本をプレゼントしよう!と思い立っても「何を選べばいいのやら……」と本好きな方ほど悩んでしまいそうです。
今回は、図書館司書時代に児童書の情報を収集していたサイトをいくつか紹介します。

①絵本ナビ

絵本の情報をまず検索するならこのサイトです。
様々なニーズに応えたブックリストや詳しい絵本の紹介、実際にその絵本を読んだ方のレビュー文など、たくさんの絵本にまつわるコンテンツがあります。そしてこの時期には嬉しいクリスマスプレゼントを探している方向けの特設ページがあります

このクリスマス特集ページのすごい所は0歳~小学6年生、そして大人向けの絵本を年齢別に教えてくれる機能があります。以前、別の記事で「対象年齢の合わない本はお子さんも興味を示しにくい」という話をしたのですが、そういったミスマッチを起こしにくくしてくれます。
元々絵本ジャンルに特化した通販サイトなので、絵本のギフトセットを用意していたり、絵本だけでなく絵本に出てくるキャラクターのぬいぐるみとセットで買えるような仕組みがあったり、これぞギフト絵本!という鉄板の絵本の情報を調べる事が出来ます
クリスマスだけでなく、出産祝いやお誕生日のお祝い、行事の絵本といったテーマ別のオススメ本の分類もたくさんあって、絵本の贈り物をしたい時にはぜひ参照してほしいサイトです(司書としては「読み聞かせ・おはなし会向け」のカテゴリを見つけた時に「神ですか!?」と叫びました)。

②「MOE絵本屋さん大賞」の特設ページ

『月間MOE』という絵本専門の雑誌が主催している賞の結果発表のページは、毎年見る度にわくわくします。一年に一度発表される賞なのですが、今だけ旬のヒット作!という一過性の人気児童書よりも、この絵本は手元にずっと持っていたいなぁ、一生の付き合いになりそうな絵本かも!というラインナップが多めで、司書時代にとても勉強になりました。
このランキングは絵本の専門書店の店員さんや、書店の中でも児童書を担当している店員さんが投票して選んでいるので、特に上位の作品は本屋大賞の絵本版のような安心感があります。

尚、現在のサイトは2022年の大賞までの発表となっていますが、過去のログも参考になるはずです(ヨシタケシンスケさんが最強すぎる年度もちらほらありますが、くどいくらいにプッシュされるのにはちゃんとした理由があったとラインナップを見て感じました)
2023年版は今月12月28日発売の月間MOEで発表されるようなので、それに合わせてサイトも更新されるといいですね。


③「図書館員がえらぶ 選書センター大賞」の特設サイト

こちらは日販図書館選書センターが主催する「図書館員がえらぶ選書センター大賞」というランキングの結果発表ページです。比較的新しくできた賞で、全国の学校司書や公共図書館の司書が投票で選んだ絵本のランキングリストが紹介されています。

先にお伝えすると、この投票企画は主催の日販図書館選書センターの方があらかじめ各ジャンルごとに候補作を選出しています。
この候補作は選書実績の数(図書館として需要があった数)を元に選ばれているようなので、ラインナップが良くも悪くも図書館的です。楽しく学びが得られる本のリストとしては参考になりますが、9類と区分されている児童文学と絵本についてはおおよそ読書感想文向けのラインナップなので、プレゼントには向かない傾向があります。

代わりに、お子さんが興味を持っているもの(歴史、地理、宝石、天気、恐竜、動物、鉄道、家事のやり方、人間関係の悩みなど)を調べてみたい!もっと知りたい!という時に役立つ評価の高い本を知ることができます。

「クリスマスプレゼントにゲームをねだられたから買うけれど……それと一緒に渡す本はちょっと真面目なものを選びたいなぁ……でも口うるさい感じの本は嫌だしなぁ……」と悩んでいるパパ&ママさんはサイトを覗いてみると何か見つかるかもしれません。
下記のサイトをスクロールしていくと、ノミネートされた対象図書のリストがPDF形式で開けます。さらに下には過去の受賞作も閲覧できます。


こどもの頃のプレゼントはどんなものでも心に残りやすいですよね。

今は玩具やゲーム、漫画、アイドルグッズなど、魅惑的なプレゼントがたくさんあって、そんな時代に本をプレゼントしても喜んでもらえるのかしら?とちょっと不安になりながら、私も仲の良い友人のお子さんや、親戚のこども達へ贈るための絵本を選んでいる所です。

ここまでお読みくださりありがとうございました。
それでは、またの夜に。

古河なつみ

まずはお近くの図書館や本屋さんをぐるっと回ってみてください。あなたが本と出会える機会を得る事が私のなによりの喜びであり、活動のサポートです。