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ケイゾクはチカラになってる。

この記事はファンタアドベントカレンダー2023の17日目です。



自己紹介

こんにちは、はじめまして。
ファンタラクティブのデザイナーのヤマモリです。入社初っ端から案件へアサインしてもらってあっという間に3ヶ月が経過しました。まさに、怒涛の3ヶ月! ファンタに入ってからの期間がまだ短いので…今回はその前の振り返りをしたいと思います。

見習い状態のデザイナーから数えて良いのであれば、すでにデザイナー歴(自称も含む)は24年ほどになります。その中で、自分ひとりでデザインを無心でやってきたというわけではなく、いろいろな関所があり、その都度学び、視点を変え、時にはデザイナー向いてないから辞めたほうがいいのではないか?と思いながらデザイナーという職業を選んで続けてきました。

アドベントカレンダーでわざわざ人生の振り返りなんて時代も違うし微妙ではありますが、デザイナーとしての振り返りも兼ねて、読んでくれた方の今後のデザイナー人生で少しでも私の「関所」振り返りが「キッカケ」の一部になればと思い、今の自分にしか書けない事を書くことにしました。(決して、ネタがなかったわけではないです!)


まず先に教訓(結論)

で、デザイナーを続けてきての教訓。
「何事も、ケイゾクすると気づきや出会いが山ほどある。」
【継続は力なり】とはよく言いますが、デザイナーをケイゾクしてきて振り返ってみるとデザインの専門知識や技術が身につくのは当然の事なのですが、それだけでなく、関所を通過するたびに「視点」が広がったり変わったりするので、そこがデザイナーとしての軸になったり大きなチカラとなるわけです。


関所 其の壱:
ようこそ!デザイナーの世界へ。

デザイナーとはとても言えないくらいのレベルだった10代に、憧れのデザイン事務所へ入ったのですが、デザインというよりは印刷会社の下請けDTP的なお仕事をひたすらこなす日々。
アプリケーションの使い方は身についたものの、自分のデザインしたリーフレットで社長にもらった言葉は「あなたのデザインは、幼稚。これではダメ。これではお給料分働いていない。」という言葉をもらってしまい、気分はどん底。

その原因は、会社で色々なフォントを使えるようになって浮かれてしまった事と、紙面は埋めるのが正解という思い込み。デザインをはじめて初期にありがちな「自分の好きなデザインで作るぞ!」という考え方。

解決するには、まずデザインの基礎を学ぶこと。フォントの使い分け、色と余白のバランス、レイアウトの綺麗さ、そしてどう引き算するか客観的に見て(一晩寝かせる)ターゲットに合わせたデザインを考える事が大事だと学んだ1年目でした。 (前日の水口先生の記事にもありますのでぜひ!


関所 其の弐:
自分の装備を見直し、戦える武器を持て。

Webデザイナーという職業は入口が広く、グラフィックデザインの専門知識を学んでいなくても(もちろん、デザインの専門知識はあるに越したことはないですが)割とすぐ始められるのがフラットで良いところ。HTMLってなんですか?という状態でWeb制作会社へ入った身としては、本当に入口が広くて助かった!というのが本音です。
私は先にグラフィックをやってきていたので、印刷物との考え方の違いに翻弄されて何度もデザインを作り直す事も多かったですが、フォントや余白の感覚はグラフィックで身についていた知識は役に立つ事のほうが多かったです。アイコンやメインにくるビジュアルにイラストが必要な時は、自作で描いたりしていました。

ある時、それを見た知り合いのWebデザイナーが「デザイナーがみんな、絵を描けると思われたら困る。」と言ってきたのですが、私はデザイナーはみんな描けると思っていたので、とても驚きました。
このままデザイナーを続けていくには「自分の強みや武器を知る」のが必要だなと考えて、他の人には出来ない事、他の人と違う事って何なのか?と悩んでいた時期に、「絵を描けること」はデザイナーとしての1つの武器になるのだと気づきました。

それ以降は「武器」として装備していますが、それはそれで持ってるだけでは錆びてく一方なので、今でも定期的に磨いて質のメンテナンスを続けるというのは大事です。
今でも時間がある時はiPadで絵を描いて、SNSなどで人にみてもらう事を続けています。


関所 其の参:
子育て寝不足中でも最大のインプット!

Webデザイナーになった頃、2人の娘を出産しました。
それまでは自分のためにデザインの勉強をして、いろんなデザインのお高い本を買ったりしてきたのですが、出産で時間の使い方や優先順位が変化しました。その時点で、デザイナーを辞めるという選択肢ももちろんあったのですが、ここで辞めたら今までの自分が無かったことになってしまうと思って少しずつでも続けることにしました。

この時期に見るもの触るものは、子育て雑誌と子育て商品がメイン。
自分が今まで手にしなかった物ばかりが目の前にあり全てが新しい発見の連続になりました。子育てのついでにインプットしていく感覚です。雑誌のグラフィックもそうですが、子育て商品の形状や色は見れば見るほど楽しく、観察するほど奥深いものを感じました。まさに生活から得る体験や、問題解決につながるという気付きがありました。

子供向けデザインと子育てに関する知識を装備した私はこのあと、仕事で子供用おもちゃのECサイトの立ち上げとデザイン〜運営まで担当し、売上をアップさせるというアウトプットにより、完璧な勝ち戦となりました。


関所 其の四:
やったことない事はまずやってみる。

「アプリのデザインを依頼したい人がいるのだけど、話してみる?」と聞かれ、アプリのUIデザイン沼へ。
アプリのUIデザインをやりはじめて、Webデザインやグラフィックデザインに拘っていた自分をちょっと横へ置いといて、今までやってこなかった事を自らやってみようと動き始めました。

はじめて続きの連鎖反応

エンジニアさんと一緒にハッカソンへ参加する。

ハッカソンでアイデアソンをやって刺激を受ける。

ハッカソンで作ったアプリをコンテストへ応募する。
応募作品を作る時間をもうけるために、地元で勉強会をつくる。

受賞して、いろんな企業さんやエンジニアさんと知り合いになる。
作品がバズって、みんなに使ってもらえる。

地元でセミナーを企画して企業さんに来てもらう。
自分もセミナーで登壇するようになる。

最初は、人とのコミュニケーションスキルの足りなさに自分でも嫌になった事があります。これを繰り返すうちに、嫌だったコミュニケーションも慣れてきて苦ではなくなり、地元だけでなく県外のハッカソンやイベント・運営のお手伝いなども自然にやるようになっていました。
そして、地元でエンジニアさん達とはじめた勉強会は、2024年1月で9年になります!

アプリのUIデザインから広がった自分の視野や、身についていった行動力とコミュニケーションスキル。まさにそれって、デザイナーという職業には思ってたよりも結構重要なスキルでした。ここでの学びと気付き、出会った人たちは一生モノになりました。


まとめ

孤独に1人でモクモクと考えて、独自の世界を生み出すのがデザイナーだ!などと思っていた昔の自分でしたが、デザイナーをケイゾクしながら人生を生きてみて、今は全く違うデザイナー像があります。
今の自分は、1人で最後まで完成形まで作れないからチームが必要だし、1人で世界を生み出すものではない、いろんな人と関わっていろんな視点があって、未来も見据えて、それを最善のデザインに落とし込むのがデザイナーのお仕事と思っています。

時として苦しい関所がいくつもありましたが、そこを通過するために視点を変えてみたり、デザインでのインプットやアウトプットになるように捉えてみたり、新しい発見をしたりチャレンジしたりと、割と楽しんで通過してきたのは確かです。

デザイナーをケイゾクするにあたって、いろんな流れに乗ってみるのもいいし、方向転換してみるのもいいと思います。ケイゾクすることによって、きっとその経過全部が自分のやり方や考え方の根っこになるのだと思います。ケイゾクでの気付きは自分の軸を保ちつつ、柔軟にカタチを変えてアウトプットされていくはずです。


さて次は、デザインの勉強をめっちゃがんばっているゾンさん(上園さん)です!
ベテラン世代でも、最近の知識はキャッチアップしきれてないのです!若い世代と情報を交換しあうのは、学びがあって楽しいです。あわよくば、ゾンさんが勉強した新しい技や知識を教えてもらおうとおもってます…ね、教えてねゾンさん!🙋

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