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家族葬の「本当の意味」とは?

家族葬とは?

ここ10数年を掛けて、家族葬という言葉が普及しました。

元々は業界関係者が作りました造語と言われ、今まで付き合いで参列を行っていたお葬式ではなく、故人と縁があった人を中心に行うお葬式という意味があります。

決して、「こじんまりと行うお葬式」や「お金を掛けない質素なお葬式」などを指す言葉ではありません。

また、家族葬は「流行っているもの」ではありません。

日本の社会背景としての事情を踏まえ、結果として家族葬が増えているだけであり、故人や喪主の状況・立場によっては、家族葬が適さない方も当然いらっしゃいます。

「家族葬をお願いします」ではなく、担当者は「どんなお葬式」をご遺族が考えているのかを知りたい

故人の遺言でしたので「家族葬をお願いします」「安く済みますよね」と仰るご遺族が多いのですが、家族葬と言っても、

遺族・親族の家族構成
故人の意思
遺族の意思
親族の考え
地域柄
葬儀予算
宗教者との付き合いの状況
近隣の葬儀社の性質
互助会や葬儀社会員登録の有無

これらの状況等で「葬儀の規模・予算は大きく変わります」

ご遺族より話を聞いていくと、家族のみでひっそりとお葬式ができない方もいらっしゃいますし、実は「あれがしたい」「これがしたい」など、確認をしていくと葬儀に対するご希望も出てきます。

家族葬という言葉の定義が一般の方にはあまり理解をされていないため、ご遺族が「本当は遺族がどのようなお葬式にしたいのか」がわからなくなっている現状があります。

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過去の話となりますが、私の経験上、「喪主1名の予算300万円」の葬儀もあれば、「親族100名の予算50万円」の葬儀もありました。

どちらも「家族葬」です。

葬儀を安く行うこと=家族葬ではない。

これだけは葬儀担当者だった人間としては伝えたいと思います。

葬儀費用の掛け過ぎはよくない

葬儀は質素にすれば良いものでもありませんし、当然葬儀費用を掛けすぎることもよくありません。

なぜなら、葬儀社にとっては売上の大半は「葬儀費用」であり、葬儀代金を頂くことで一区切りがつきます。

しかし、ご遺族に取っては「納骨・相続手続き・不動産関係・遺品整理」など、まだ費用が必要なこと、行動すべきことが控えているからです。

葬儀費用に予算を超えるお金を掛けてしまい、その後の手続きに必要な費用を考えていなかった方も実際にいらっしゃいます。

ポートフォリオではありませんが、終活に必要な費用のバランスを考えておくことも大事です。

葬儀担当者・葬祭ディレクターとして、所属する葬儀社の売上に貢献することはサービス業としては当然です。

一方、ご遺族・故人の意思を確認し、希望する内容の葬儀を滞りなく行うことが葬儀担当者の「使命」となります。

皆様は自身のお身内の方の葬儀について、どのようなお考えをお持ちでしょうか❓



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