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【日記】2023.05.17(岡山)

岡山に、キャッスルという名前の
純喫茶がある。

おやつどきの、15:00。
私はいま、その喫茶店でこれを書いている。

この喫茶店の素晴らしいところは、
客席の壁に、金魚の水槽が埋め込まれている
という水族館的要素。

飲みものは400円くらいからあり、
リーズナブルなのに金魚は見放題だ。
初めて来たけど、すごい。

ミックスジュースの魅力には抗えなかった

客層もすごい。

10代くらいかな?と思うような
若いグループがあったかと思えば、
見るからにおじいちゃんみたいな人が
個性的な服装で佇んでいたり。

岡山県は関西との距離も近いからか、
関西弁と岡山弁が入り乱れている。

まさに「混沌」という言葉がふさわしい。


そんな混沌の中に身を置くと、いつからか
心地良さを感じるようになっていた。

これは一体なんだろう。何故なんだろう。
何者にもならなくて良い、からだろうか?

日常生活の中で、
「何かをしてる人になるために何かをする」
ことってないですか。

たとえば、待ち合わせのときに
何もしてない人になるのは落ち着かないから
「スマホを見てる人」になるために
スマホを見る、みたいな。

私はある。

混沌の中に身を置くと、
その流れのようなものに
するっと流されてしまえばいいから、
何者になる必要もない。
楽だ。


日常から少し離れた、非日常を感じられるから
というのもあるかもしれない。

レトロな場所や、昔からの喫茶店などに行くと
令和の「今」を感じることって少ない。
「昭和っぽい〜」「昔っぽい〜」とかって
感じることもあるけれど、
平成生まれの私はこの目で昭和を見たことは無い。

タイムリープしたような感覚が、
「今」を忘れさせれくれるのが心地いいのかもしれない。
忘れたい「今」が特にある訳じゃないけど。

なにはともあれ、
古くからある素敵なお店が
みんなの“ひとときを過ごす場所”として
選ばれ、愛されるのは素敵な事だ。


つかの間の非日常。

数ある魅惑的なメニューから選んだ
「ミックスジュース」は、いまや
砕かれた色んなフルーツが下に沈殿している。

喫茶店とはいえ、ひそやかな空間で
ストローのズズズって音を出していいものか
悩みながら、これを閉じることにする。

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