[グロースハックするBL]今日からはじめるオメガバースことはじめ
BLマンガにおける「オメガバース」という特殊ジャンルをご存知ですか?
年下ワンコ攻めもの、幼馴染みもの、任侠もの、スパダリものなど、頭打ちという言葉を一瞬もちらつかせないほど次々と生まれるBL界の新ジャンル。
そして、数多あるジャンルのなかでも、その地位を不動のものにしたといえるほど人気を見せているのが、今回ご紹介する「オメガバース」です。
※このエントリーはCOMMON CROOV[コモクル]にて掲載の記事の一部公開となります。
BLの新たなジャンル「オメガバース」入門
オメガバースとは、
男性でも条件によって妊娠が可能で、男・女で分ける第一の性と、「α(アルファ)」「β(ベータ)」「Ω(オメガ)」という第二の性が存在し、α・β・Ωの3種類を男・女の性別とそれぞれ組み合わせた全6種類の性別で分類できる、極めて特殊な設定を持つジャンルの一つです。
僕たちが生きる現実とは異なるパラレルワールドのような世界観で、そこに「階級制度」、「人種差別」など現代社会を風刺するような要素が組み込まれています。
男性でもα型の男、Ω型の男などに分かれるというわけですね。
BLじゃないマンガにもオメガバースというジャンルは存在しますが、ここではあくまでBLカテゴリーならではのオメガバースの魅力に迫ります。
「オメガバース」の始まりは二次創作から
もともと海外SF作品のパロディ・二次創作から始まったジャンルで、商業BLとしてオメガバースを日本国内にいっきに広めた火付け役といえばふゅーじょんぷろだくとという出版社だそうです。
同社の「オメガバースプロジェクト」、あと東京漫画社の「東京オメガバース」や株式会社リブレの「b-boyオメガバース」など、オメガバースに特化した専門レーベルが次々とアンソロジーを刊行したことで、その良さが多くの腐女子・腐男子に新たな興味を喚起し、商業BLとして注目を浴びるようになったと考えます。
「オメガバース」の象徴 α・β・Ω
ここ数年で日本のBL界に定着した、オメガバース属性それぞれの特徴が以下となります。(※作品の発行元によって、設定に差分があります)
オメガバース属性の特徴
α:社会的階級が高く優遇されるエリート。希少な存在でポジションはおのずと「攻め」が多い。
β:大多数を占める一般的な人種。
Ω:定期的な発情期により妊娠が可能な、アルファよりも数が少ない希少な存在。繁殖するだけの存在だと蔑まされ社会的地位は低く、基本的には子供を産む「受け」側であり、誰かを妊娠させることはできない。
最上位の希少エリートであるαなら断然有利で、
最下層のΩであれば世間からの風当たりが強い。
つまり自分がどの属性かによって身分が決まってしまうことになります。
男女という括りだけではなく、オメガバース属性に基づいた恋愛観・結婚観に縛られながら、意思決定を自分でしたくてもできない、選択肢の無い領域――。
α・β・Ωによって社会的階級が決まっちゃうとは、二次元とはいえ、格差社会の思想で混沌としていて、やるせないですね。
そんなオメガバースBLがいまなぜアツいのか、
一体なにがそんなに「刺さる」のか、主観による読んでみての所感を書き出してみます。
続きはコモクルにて掲載中です。