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たかが部活、されど

小説、漫画、ドラマ、映画…どんな物語も、主人公だけでは盛り上がらない。良い脇役がいてこそ、主人公が際立つ。これ鉄則。

でも、この漫画は違った。全員が主人公だ。全員が際立ってる。

アニメもある。

青春、いや人生が凝縮している。熱すぎる。

さっきから抽象的なことばっかり書いてるけど、具体的には、捨てキャラが全然いない。全員がそれぞれ挫折経験やコンプレックスを抱え、それでも努力を重ねて這い上がる。

例えば主人公のいる烏野高校のメンバーでいえば…

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以下、ネタバレあります

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日向→表主人公。中学校3年間、部員不足で試合が一回しかできなかった。→対戦相手(影山)に叱咤されて努力の仕方を変える。

影山→裏主人公。中3の時、天才的な技術があるのに、コミュニケーション不足で部内ボッチになる。→日向と出会い、苦手な先輩(及川)に教えを乞うまでになる。

月島→真の主人公。憧れの兄からの裏切り(弟をガッカリさせたくない手前、嘘をつき続けた)を知って以来、は?部活ごときに本気になってどうすんの?という冷めた人間になる。→強豪校の先輩(木菟)に痛い所つかれて、小さな炎が燃え始める。(県決勝は月島のためにあったような話。カッコ良すぎるわ)

山口→影の主人公。当初は月島のオマケキャラ。→取り柄のなさを危惧して、自らOB(嶋田)に弟子入り。

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一年生だけでこんな感じ。

二年生も、兄貴分・田中、スーパーヒーロー・西谷(リベロに対する印象が変わった。ありがとうノヤっさん)、次期主将・縁下がいます。あ、脇役いたな成田・木下(ひどい扱い…でもこの子達にもちゃんと台詞や活躍場面あります)

三年生なんてそれぞれ主人公にして番外編が書けるよ。主将の中の主将・澤村、信頼絶大の菅原、小心者の巨体・東峰…

他の高校に行ってもそれぞれの選手に物語があって、全然飽きない。惹きつけられっぱなし。

社会人になってから出会った漫画だけど、目標に向かってひた走る姿勢には本当に勇気づけられた。これ、高校生の時に出会いたかったよ。(そのころ連載してない)

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と、この辺まで書いてずっと下書き保存してました。この記事。

正直に言うと、ハイキュー‼の魅力を伝えきれない感じがして尻込みしてました。魅力を知ってもらうなら、他のnoterさん達の上手な文章に任せればいっかって感じです。

でも、それは一旦置いといて、好きなものを好きって言いたいな、と思い投稿します。

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私が個人的に好きなキャラクターは月島 蛍(つきしま けい)です。190cmという恵まれた体格でありながら、部活動に対しては冷めた性格。人をおちょくるような、見下すような言動は、一言で表すと「嫌な奴」です。でも、時々見せるんです。熱い一面を。そのギャップにやられました。

なんで彼のことがそんなに気になるのか考えたのですが、自分に似ていた気がするのです。

こんなことやって何になるの。
たかが○○に熱くなってどうするの。

そう思って生きてきた私自身が、月島というキャラクターを通して見えました。

そして彼が壁にぶつかり、胸に刺さる言葉を昇華して自分のものにしていく時、心から応援したいと思いました。裏を返せば私自身が彼に励まされていたのかもしれない。

そして、彼の皮肉な物の言い方が、同じ言葉なのに全く違う意味を持つようになった時、私は「ツッキーーーーー!」と心の中で叫ばずにはいられなかったのです。

たかがブロック一本 たかが25点中の1点 たかが部活(19巻163話「月の輪」より)

たかが部活、だけど!!そこに情熱をかける月島はもう今までの彼じゃなかった。火が点いた。スイッチが入った。覚醒した。人生における転換期。人間としての成長。とにかく私は嬉しかった。私の中で「たかが○○」と冷めていた自分は顔を上げ前に進み出した。

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卒業後は○○に進み○○としても活躍する月島。(ここで伏せるのかよ!)

彼の成長に負けないように、私も精一杯毎日に向き合っていきたい。

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で、これ何の話だっけ?ツッキーへの愛を語る話?まあいっか(笑)

#コンテンツ会議 #ハイキュー#ハイキューの日 #漫画 #漫画感想文