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「暦・カレンダー生活に関するエトセトラ」(第8回)「2月上旬~2月中旬についての小話」)


「如月」(きさらぎ)

 2月の異称である如月(きさらぎ)は、まだまだ寒さが厳しい時期のため、さらに衣服を重ね着するという意味から「きさらぎ」になったという説が最も有力になっています。

 一方で「如月」という漢字は、中国の2月の異名「如月(にょげつ)」が由来になっているようです。

 「如月(「にょげつ」)には、寒い冬が終わり、春に向かって万物が動き始める時期という意味があるため、そう考えると、「きさらぎ」の意味で「如月(にょげつ)」という漢字が「当て字」として使われていることが分かります。

 この2月の異名としては、「如月」以外にも、「令月」~「恵風」までさまざまな言い方があります。


「節分」(せつぶん)

 節分とは元々は「季節を分ける」という意味で、つまりは季節が変わる日のことを指します。

 そのため、季節の変わり目である、二十四節気の立春・立夏・立秋・立冬の前日すべてが節分となります。

 その中でも春は新年の始まりでもあることから、室町時代以降、春の節分が重視されるようになりました。そうして、一般的な節分というと立春の前日を指すようになったのです。

 そのような一年の節目の日には、豆まきをして邪気を追い払ったり、
恵方巻を食べて福を呼び込むなどしたりして過ごします。


「立春」(りっしゅん)

 立春とは、二十四節気(にじゅうしせっき)において、春の始まりであり、1年の始まりとされる日です。二十四節気は紀元前の中国で生まれた、太陽の動きに基づいた暦です。

 1年を4つの季節に分け、さらにそれぞれの季節を6つに分類しています。
4×6=24なので、二十四節気…と言います。

 4つの季節の最初が、それぞれ立春、立夏、立秋、立冬になります。古代中国では、4つの季節の中で、だんだんと「春から1年が始まる」という考えが強くなっていきました。

 国民に季節の変化を知らせることは、王様の大事な任務でしたが、その中でも、春の到来を国民に知らせることは最も重要であったと考えられています。

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