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ふみのわ

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文芸部「ふみのわ」の文芸集です。 顧問のわたし、文(ふみ)先生が定期的に課題 "ぶんげぇむ" を出しますので、部員の皆さんはしっかりと課題に取り組んでくださいね! もちろん部員で…
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#ぶんげぇむ2

第7回文芸課題"ぶんげぇむ"まとめ

みなさんお久しぶりです!文(ふみ)先生です。 相変わらずスローな更新でごめんなさい・・・!部員のみなさんはいかがお過ごしでしょうか? 今回もかなり時間があいてしまったのですが、遅ればせながら文芸部『ふみのわ』による文芸課題、"ぶんげぇむ"、第7回をまとめさせていただきます🌿 ▼前回、第6回目のまとめはこちらから さっそく第7回文芸課題“ぶんげぇむ”についてまとめていきます! 第7回文芸課題“ぶんげぇむ”お題についてまずはお題について振り返っていきましょう。 ◆お題

第2回文学課題"ぶんげぇむ"まとめ

みなさんこんにちは。文(ふみ)先生です。 文芸部『ふみのわ』による文芸課題、"ぶんげぇむ"。第2回目の今回は、仮入部のみなさんの作品も追加され、前回よりさらにパワーアップしました! ▼第1回目のまとめはこちらから 第2回文学課題を提出いただいた部員・仮入部員のみなさん、お疲れ様でした! 今回は、ちょっぴりさみしい、とっても素敵な物語が集まりました。 それではさっそく、第2回文芸課題"ぶんげぇむ"についてまとめていきましょう! 第2回文芸課題"ぶんげぇむ"お題につい

いってらっしゃい

私は知っている 君のそのカバンに たくさん入っている本のことを たくさん入っているおやつのことを たくさん入っている夢のことを 君のそのカバンが役目を終えた時 君がここから いなくなってしまうことを

【短編小説】 夜の敵

時計の針が1秒ずつ進むたび、私の寂しさも募る。 「チッチッチッチッ」という、昼間なら何も感じない音が夜だとなぜこんなにも大きく聞こえるのだろう。ソファに投げっぱなしにしていた鞄の中からスマホを取り出してLINEを開く。友だち一覧をざざっとスクロールしながら、今日、この気持ちをなかったことにしてくれる誰かを探す。 * 「夜にかけちゃう電話って、大抵後悔するよねえ」 白ワインをぐいっと飲みながら亜希は言う。 「かけるときはなんとも思わないの。でもかけたあと必ず後悔しちゃ

サニーサイドアップ

 由美ちゃんは、目玉焼きが食べられない。黄身だけで食べることができないから、茹で卵も嫌い。どろっとした食感が苦手だから、生卵も食べられないし、半熟卵ですら口にできない。唯一、黄身と白身がしっかり混ざった甘い卵焼きは大好き。だけれど、朝食に卵焼きばかり出すわけにはいかないから、目玉焼きを作るときは手順がある。はじめに卵をボウルに割り入れる。次に、油を引いたフライパンの上に卵をそうっとのせたら、お箸で黄身を2、3回潰すのだ。フライパンを傾け、卵を薄く広げて数分焼いたら、フライ返し

お母さんの愛はこれまでも、これからも

久しぶりの実家。 結婚して片道3時間かかる場所に住み始めたから、なかなか気軽に帰ることはできなくなった。 だからこそ、帰ってきた時は懐かしさと安心感を噛み締めることができる。 最後に来たのはちょうど一年前だったな。 整然として木洩れ陽が差す、静かで暖かな二階の部屋は、母の部屋。 部屋の隅に佇む衣装箪笥は、母の嫁入り道具。 母の歴史とも言える箪笥の引き出しを開けたその瞬間、私のタイムトラベルが始まった。 黄色の小さな、肩掛け鞄と帽子。 幼稚園生の頃はお母さんと離

ペーターとイチョウの木

これはもともと一枚の葉が二つに分かれたのでしょう? それとも二枚の葉が互いに相手を見つけて ひとつになったのでしょうか?  ゲーテ「銀杏の葉」より、井上正蔵訳 ペーターは、鞄の傷を気にしていました。 パパとママに買ってもらった、お気に入りの黒い鞄。 このあいだ転んだときに、傷がついてしまったのでした。 「もういいのよ。いつまでも気にしてもしかたないわ。」 ママはそう言います。 ペーターの家は、公園の向かいにあります。 あまり人の来ない、少しさみしい公園です。 公園

第2回文芸課題"ぶんげぇむ"発表します

みなさんこんにちは。文(ふみ)先生です。 記念すべき第1回目のぶんげぇむから2週間が経ちましたね。あっという間の2週間でしたが、その間にふみ先生はみなさんの作品に感化されて、『ハリー・ポッター』を読み直しはじめました(笑) ふみ先生は昔からあまり本を読む方ではないので、すごい進歩です!✨ さて我々文芸部『ふみのわ』第2回目の課題を発表します! ◆お題:「黄色」「鞄」「さみしい」 ◆執筆ルール:  ・お題に沿った作品を作ってください。  ・小説/エッセイ/詩 などの形式