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似たものどうし_2024年2月25日/雨

わたしの「サンドイッチ作り」がエラいことになっている。
いつからか、サラダとかカツとか「洋のおかず」だけでなく、
肉じゃがのような「和風」もマッチすると知って、
煮魚さえパンに乗せてきた。
あれこれおかずを試すうちに、トーストしたパンにおかずを乗せて食べる手軽な晩御飯という型もできていた。いつもとてもおいしい。
だけど、ここのところサンドイッチを作るにつけ、これは最終形ではないという気にはなってきた。

今日、昼食をガパオライスにして、思い立ってしまった。
上側の肉そぼろは食べてしまってご飯だけが残り、
この肉そぼろのスパイシー味と油分がほんのり移ったご飯を、
トーストに乗せてみたくなったのである。
どっちも同じ穀物だぞと心配はあったけど、
ご飯の下にチーズを敷いて仕上げに胡椒をふればなんとかなるばずだ。
で、やってみたサンドイッチは、
ご飯とパンの微妙に違う味覚が補いあう、朝焼けのグラデーションだった。
「穀物どうし」といえば、焼きそばパンを思い出した。
香川に住んだとき、
うどんと稲荷寿司の「穀物どうし」セットを不思議に思ったけど、
いまはよさがわかる。
たこ焼きをおかずにするという人にも、
いままでゴメンナサイといいたくなった。

「似たものどうし」は、つまらないものではない。
わずかな違いが穏やかなリズムをつくり、安心感がある。
あぁ、これはきっと、人でもおなじだ。
兄弟コンビの漫才は、かけあいの底に信頼が感じられる。
「親子」でも「夫婦」でも「友だち」でも「チーム」でも
おなじ環境にいる人たちが、それぞれの視点で響きあっている。
「似たものどうし」は微妙で複雑な味わいをうむ。

さて、わたしの穀物セットはこれからどうなるのだろうか。

似たものをくり返すパワーってあるよね。



よんでくださった方、ありがとうございます! スキをくださった方、その勇気に拍手します! できごとがわたしの生活に入ってきてどうなったか、 そういう読みものをつくります! すこしでも「じぶんと同じだな」と 思ってくださる人がいるといいなと思っています。