LGBTを「自然の摂理に反する」と批判する人へ

性的少数者の人を「自然の摂理に反する」といっている人がいるらしく、ビックリしてしまった。

自分が多数派の感覚を持っていたことを「自然の摂理」とする傲慢な考え方だと思う。

これは、飲み会での交流が好きな人が「飲み会を楽しんで交遊を深めないなんて、群れで生きようとする人間の自然の摂理に反する」と言っているのと変わらないだろう。

自分の感じかたが、絶対無二の正しいあり方だと信じて疑わない老害と同じだ。

それに、こういう「自然の摂理が云々」言う人って、歳の差婚とか、不倫とかについてはどう考えてるのかしら。

子供を産むのが難しい年齢の女性と結婚するのは「子を産み育てる自然の摂理に反する」からNGと考えてるのか?

たとえ、出産適齢期の女性を妻にしても、不妊治療が必要な時点で、そういう人を妻にしてることが「自然の摂理」に反していることになる。

異性との不倫についてはむしろ、

「子孫を増やす確率を上げてる」という自然の摂理とやらにしたがってるから奨励すべきと考えてるの?

うちみたいに「子供がいなくても夫婦で仲良く楽しく助け合って生きていく」のはワガママなんですかね?

それに、それこそ「自然の摂理」とやらに従うなら、医療は要らないよね。

昔なら亡くなっていた病気の人が、現代ではたくさん生きながらえてるんだから。

その人たちが家庭を持っているのだから。

また、昔からの「自然の摂理」に従うならワクチンも不要だ。

ワクチン無しで感染症に勝てる個体のみが生き延びるのが「自然の摂理」になるんじゃないのかな?

ここまでいうと、性的少数者を批判する人からも

「命にかかわることは別だろう、同性愛やLGBTを改めるべき、その趣向は隠れてやるべきとは言っても、死ねとは言っていないのだから」

という反論があるかもしれない。

だけど、「子孫を残すこと」を最優先するべきという主張なら、

「3年置いて子なきは去れ」の時代に戻ることになる。

病気の配偶者や恋人は見捨てて、次の恋を探さないことは「自然の摂理に反する」ことになる。

愛情って「子孫を残すため」だけのためのものなの?

あなたは、それでよいのですか??