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花組「鴛鴦歌合戦」ゆるい感想

https://kageki.hankyu.co.jp/revue/2023/oshidori/index.html


花組みてきたよ!

花組宝塚大劇場公演「鴛鴦歌合戦/GRAND MIRAGE!」を観劇してきました。
ご縁があり、急遽夜行バスでのマチソワ。体バッキバキです。
観劇後の勢いのまま書いておりますので、記憶違いがあったら申し訳ありません!
底抜けに明るい和物の芝居に、ロマンチックなレビューがついてくるという、とても宝塚らしい二本立てになっているなと実際に観劇して改めて感じました。
初日映像で、鴛鴦歌合戦→グラミラに変わるところの温度差が激しくてちょっと笑っちゃったので、今回の公演は幕間35分でちょっと甘いものでも食べてしっかり頭切り替えていった方が良いなと。

鴛鴦歌合戦

鴛鴦歌合戦は明るいお話で、出てくる人間がみんな濃くて面白かったです。まずチョンパから始まるのですが、大階段まで使ってショーのように降りてくる。出だしから縁起が良い。
綺城さんが「さ~てさてさてこの茶碗」って歌いながら茶碗持って大階段降りてきたのが面白すぎました。映画の最推しソングをご贔屓が歌っている。
この時の鬘も遠山満右衛門(以下、遠山殿)の、やや年齢を重ねた武士らしい白髪交じりのきっちり月代も剃った青天なので、なんかこう、自分の中にあるイケオジ好きのオタク心が刺激されました。
袖の捌き方も傘の扱いも粋で格好良くて、年を重ねて更に魅力を増した人間って感じ。開始早々ご褒美タイムでした。
最近だと、ポケモンのカブさんみたいな……
ラストも、礼三郎とお春の婚礼をみんなでお祝いする大団円で明るく華やかな終わり方で観ていて本当に明るい気持ちになる作品でした。

遠山満右衛門

遠山殿は柚香さん演じる浅井礼三郎の伯父にあたり、自分の娘と娶わせようとしてくる御仁。
鬘で年かさの役なのがぱっと見でわかるのですが、さあ日取りを決めよう!と言って暦をちょっと老眼気味な感じで眺めるところにも年齢が感じられて。綺城さんのお芝居やっぱり良いですよね……。
三人で話をしている際に、娘の藤尾に「やれ!!そこだ!抱き着け!!」みたいなことを叫ぶのですが、もしかして遠山殿は男はおなごに抱き着かれたらすべからく好きになっちゃうと思ってるとかない?奥方に己がそうやって落とされちゃったとかそういうことない?教えて?
娘や奥方とのやり取りには温かみがあって、なんか娘が可愛くて仕方ない父親という感じでした。
娘が可愛くて仕方なくて暴走しまくり。殿を巻き込むな。

後半の藤尾の台詞、「藤尾も武士の娘、父上の娘です!」にハッっとした表情をするのが印象的でした。
愉快な場面での登場が多いぶん、周囲とのお芝居で遠山殿の私人の一面が伺えてよい場面だなと思います。
それまでの場面で、家ではよい父親なんだろうなとふんわり伝わるのですが、娘にこう言われるのだからやはりよい父親なんだなあ~!!と。

正直、フルスロットルで進んでいくストーリーに振り落とされないように必死すぎて、細かいお芝居までしっかり見られていなくて。
次回以降は遠山殿の細かい仕草にも注目して観劇したいところです。

綺城さんの演じる父上からしか得られない栄養、あるよね。

タンゴ演歌

噂のタンゴ演歌!なんていうか、確かにタンゴで演歌でした。
下手花道に座っていた遠山殿がすくっと立ち上がり、舞台まで歩いてきて袴に差した扇子をそっと持って歌い上げるという。
そして、あの美しいお声で青葉の笛の来歴を難しいメロディーに乗せ朗々と歌い上げる綺城さん……!
歌が本当に上手いのに、場面がちょっと面白いことになってるのでじわじわきます。
前回はソロ歌唱が無かったため、綺城さんの歌声をしっかり劇場で聴くのがほぼ半年ぶり。
歌声が更にパワーアップされていて、素敵でした!

峰沢丹波守

なんで永久輝さんはこんなにこの役が似合うの……嫌味なく演じられていて、すごい。
遠山殿を「まんえも~ん!!!!!」って呼ぶのがすごくかわいい。
ドラえもんと同じニュアンスで呼んでると思う。
幕前で「えらいぞ!えらいぞ!」って歌う永久輝さんと、殿から褒められてにっこにこの綺城さんが可愛くて良かったです。
前回(二人だけの戦場)は、殴られたりする関係だったからね……


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