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【読書週間】「GO WILD」〜人間とは生き物だ〜

みなさま雨の影響はありませんか?

私は、災害レベルまではなかったのですが九州なのでそれなりにヒヤヒヤと防災にあたっていました。今日は終戦の日であり、盆休み(夏休み)の時期ですよね。

ま、私は盆休みはないですがw

夜中に河川の水防で出動してましたので、省エネのため好きなことを書きたいと思います。今回は最近読んで面白かったものを何点か共有させていただきたいと思います。


おすすめ「GO WILD」

”再びライフスタイルを野生化する”という文があるように、ハーバード大学医学大学院臨床精神医学准教授のジョンJレイティ氏の著書です。

「脳を鍛えるには運動しかない」という本が、とても面白かったのでこちらも購入した次第。


人類はアップグレードしていない

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ここ200年で人間を取り巻く環境は目まぐるしく変化したが、人間の機能はほとんど変わらない。本書で「4万年から5万年の間、人間に生物的な変化は見られない。文明や文明と呼ばれるものばすべて、5万年前と少しも変わらない体と脳によって築かれたのだ」とあります。

ここ10年でもスマホの登場によって生活は激変している。車で移動する生活のためか、肩こりはあるし、運動不足になりやすい。歩行が大事なので、朝散歩や運動するようにしてます。でも周りを見渡しても、定期的に運動を取り入れてる人は多くない。こんなに動かなくて生活できるようになったのは、ごく最近の話だから私たちの身体に歪みがでてあたり前のような気がする。と思っていました。

レイティ氏は”人間の幸せは、生物として快調かどうかにかなりの程度、依存していて、幸せの条件は、生存と繁殖という目的のもと、進化によって取捨選択されてきたということだ。”といっていて、人間は生物なのだということを再確認できるように”WILD→野生”という言葉を使用してるよう。

朝天気がいい時に散歩するとわかるんだけど、非常にスッキリする。軽く汗ばむ動き、日光を浴びて、風を感じる。スッキリするのは私たちが生き物だからだという理由にもなりますね。この本を読んで私が思ったのは、”もっと生き物らしさを生活に取りよう”というごくごく当たり前でシンプルなこと。


文明の大きな変化

人間の身体そのものは変わらないのは認識したが、文明はどんな変化があってどんな影響を及ぼしたか?と考えてみると本は非常に参考になる。人間が長い年月をかけて進化してきた身体に対し、私たちは真逆の生活習慣で身体に歪みを与えてること。本書では心臓疾患、肥満、うつ病、そしてがんは、私たちが遺伝情報、すなわち自然による設計を無視してきた代償と述べています。

そして、野生の食事、野生の動き、野生の睡眠、野生の脳など項目にわかれて解説してありました。マインドフルネス、同族意識、バイオフィリアなどもありますので気になる人は本を読んでみてください。

ビジネス本など読んでると、産業革命、IT革命、今後きている AIのことなど仕事とか働き方ではその辺を意識することはありますが。

私たち人間の身体を考える上での、環境の変化は”農業革命”と”人口光”は大きな影響だなと思いました。引用しつつまとめてみたいと思います。

農業革命


食事については、「わたしたちの祖先は何百万年にもわたって、高密度の炭水化物を含まない食事をして繁栄してきたということだ」とのべ、大きな文明ができた大きな変化として、農業を始めたことで定住した人類、集落ができたり、貧富の差などはよくありましたが、この本は「人間の身体」にフォーカスしているので、こんな例がありました。ある調査で、狩猟民より農耕民の人の方が栄養状態が悪かったというのがわかったということです。パッと考えた時、農耕民の方が栄養状態が良さそうに感じたけど、作ってる作物の偏りの影響を指摘してありました。レイティ氏は、文明化には健康上の大きなコストが伴ったと述べてます。

読みながら、現代に置き換えると改めて世の中は炭水化物にものすごく偏ってるなぁとw この本にあるように就農以前の人間の生活との比較というのも大事な視点で、「昔から農業は〜」と語られますが、もう一つ前の狩猟時代の軸を考える事で、就農により農耕民になった弊害を捉えることができます。

読んでて耳がいたいのが、「ソフトドリンクはじつに警戒すべき飲み物」「これは、例えば果汁入りのジュースのような、社会的により受け入れられている飲み物でも変わらない」ということで非常に日常生活に溶け込んでいるのでこれは強力だぞと。非常に周りに溢れすぎていて、感覚鈍るけど、もともと当たり前ではなく親もしくは祖父の世代からですからね。こんな生活習慣が導入されはじめたのは。

現代の工業的な食事の単調さを避けよ」が明確なアドバイスである。

野生にならなくてはw

人口光

人間の生活を激変させたという意味では、人工的な照明の登場はまさに農業の登場に匹敵する。とあるように、人口光はライフスタイルを激変させたといえます。24時間営業のコンビニをはじめ、工場、エンジニア、夜勤の看護師さんなどなど。。。仕事も大幅に変化したとえます。はるかに活動的な生活環境を作ったといえます。

メラトニンは睡眠と概日リズムを制御するホルモンのことです。

最近は、スマートフォンのブルーライト問題があるように、メラトニンを抑制し睡眠リズムを狂わせる原因にもなりますよね。てか、本では100ワットの電球で十分その働きをすると書いているので、楽勝で睡眠ペース乱されまくりな現代人を作り出しているといっても過言ではないと思います。

身近に光るものがありすぎな感じもしますね。

日本人を対象にした調査によれば、5人に1人が「睡眠で休養が取れていない」、「何らかの不眠がある」と回答しています。 加齢とともに不眠は増加します。 60歳以上の方では約3人に一人が睡眠問題で悩んでいます。 そのため通院している方の20人に1人が不眠のため睡眠薬を服用しています。引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-001.html

さらに睡眠についていうと、「睡眠不足になると、別名ストレスホルモンといわれるコルチゾールが増え、満腹感は減り、血糖値が上がる」とワースマンは述べているあります。

睡眠を遮断された人々は、リストに書かれた単語を思い出すといった簡単なテストの成績が悪い。リストの記憶後、テストを受けるまでの間に仮眠をとることを許されると成績は向上する。とあります。


人間と環境

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やはり人間は生き物で、現代は快調な環境を自ら意識して作らないと。非常に不安定になりやすいリスクを抱えていると言える。安く、手軽に、ファストフードは手に入るし、手元にはスマートフォンはあり、動画コンテンツなんか常に面白い番組をセレクトしてくれる。

こうやって読んでると文明が、「運動」と「睡眠」のライフスタイルを不安定にさせてると感じ、便利だけどリテラシーがいる”ある意味不便さ”を感じるのだが、選択できる社会であるということを考えると贅沢な話かもしれない。


おざなりにしがちな「運動」は大事だと改めて思う。

運動は、副作用を気にしなくていい最良の薬のようだ。「脳を鍛えるには運動しかない」も合わせて再読しまくりたい。


本を読んでると、私たちは当たり前にあるものをおざなりにしがちだ。

睡眠とかむちゃくちゃ雑に扱いがちだ。

食事も健康の情報はあんなに流れてても、美味しいものには目がなかったり、食べすぎたりしている。

当たり前だが、自分自身は鏡をみないと見えない。運動している時、食事をとってるとき、寝ているとき、ビデオに録画してみてる人なんていないだろう。

いつの間にか、体重は増え、血圧は上がり、糖尿病予備軍となり、身体は疲れやすくなった。それは年齢のせいだけだろうか? もう一度考えなおしたい。

GO WILDはそんな、自分たちを振り替えさせてくれる良書だなぁと思った次第です。


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