ビデオカメラマンとして、一番早く「プロ」になる方法
こんな人に是非みてほしいと思い、noteに書き残しています。
・映像やカメラ始めたけど、周りに聞ける人がいなくて誰に聞いたら分からない
・カメラはちょくちょく触ってるけど、今更ちょっと恥ずかしくて聞けな
・広報担当やSNS担当になったけど、カメラも編集も全然やったことない
そんな人たちの背中を少しでも押せるような内容をつらつらと書いていきたいと思っています。
僕は学生時代からビデオカメラを触っても、見たこともない未経験の状態でカメラマンを目指しました。
でも僕は1週間くらいカメラを触って、ちょっと練習しただけで現場にでて、お客様からお金をもらって撮影をする「プロ」としてデビューした訳です。
「下積み3年」なんて言いますが、「下積み1週間」です。
なぜ未経験の僕が1週間やそこらでデビューできたのかをご紹介したいと思います。
結婚式を撮影するビデオカメラマンとはどんなお仕事?
僕が就職したのは、所謂「ウエディングビデオカメラマン」という職業です。
普通はカメラマンの下について、ケーブル捌きや機材準備、レンズの交換、声掛け、荷物運び…、そんなイメージだと思います。
僕は何の下調べもせずに、「結婚式で誰かを感動させたい!」と憧れて、この業界に飛び込みました。
二人の生い立ちを紹介するプロフィールムービーやその日の様子を撮影して、その場で上映するエンドロールムービーなど
その場にいる人たちに感動を与える素晴らしい仕事です。
僕のつくった映像を見て、笑ったり、感動して泣いている人をみたりすると、やっぱりやりがいを感じるとても素敵な仕事だと、10年以上たった今でも思います。
でも結婚式というイベントは、一生に一回の一大イベントで少しのミスも許されない、まさに一発勝負の仕事で、すごく緊張感もあります。
そんな結婚式の仕事というのは、基本的に土日祝がメインなので、そこに向けて準備をします。
当日の段取りや機材の準備や現場の情報の確認など、事細かに確認をしていきます。
そこに一気に集中をするので、必然的にカメラマンも集中的に、集められて各結婚式場に派遣されていきます。
(ちなみに「結婚式専属のカメラマン」なんていったりもしますが、本当の意味で結婚式場に所属するカメラマンというのは恐らく95%が結婚式専門とする映像制作会社や写真スタジオから派遣されます。
それ以外は、写真スタジオが結婚式場をしているか、本当にカメラマンを内製化している式場だと思います。)
なので、カメラマンを結婚式場に手配するというのも、ウエディングカメラマンの仕事の一つです。
ですが、結婚式専門の映像制作会社や写真スタジオが何人も何人も社員として抱えることはできないため、個人のフリーランスカメラマンや大学生のようなアルバイトカメラマンを集めて撮影することがほとんどです。
感覚ですが、全体の2~3割がその制作会社の社員が、カメラマンの手配したり、カメラマンのサポートをする役回りをして、手の足りない現場や、クオリティが求められる大切な現場を担当したりします。
では、残りの7~8割の現場は個人のフリーランスカメラマンや大学生カメラマンで回しているのですが、結婚式という特性上、大体の流れが同じで、大体同じような形式でイレギュラーがほとんどありません。
運営サイドからすれば細かなイレギュラーはあるかもしれないですが、結婚式を撮影するという意味では、同じ場所で、同じ時間帯で、同じ機材で、同じアングルで、同じ画角で、きちっとフォーマット化されているのが特徴です。
下積み1週間でデビューできる理由
逆にいうと、いつもと違う撮影をしていたり、いつも撮影しているものが入っていないということは基本的に許されません。
イレギュラーがないようにフォーマット化されているので、その流れに沿って撮影をすれば無事に立派にカメラマンとしてデビューです。
ただし1週間というのは、これはメインでバリバリと撮影するカメラマンではなく、サブカメラマンです。
サブカメラマンとは、メインが所謂結婚式の一連の流れを撮影しているカメラマンだとしたら、ゲストの表情だったり、メインのカメラマンが撮影できない内容だったり、ちょっとした裏側だったりします。
それともう一つの役割としてはバックアップ・保険としての役割もあったりするので、場合によってはカメラの録画だけでほとんどカメラを動かさずに撮影することも結構ありました。
僕の場合はまさにこれです。ちょっと右に、ちょっと左に、ちょっとズームして、ちょっと引いて。
こんな感じでこれがカメラらしいかどうかは別として、一応カメラマンデビューをした訳です。
ウエディングカメラマンのススメ
僕の説明だと、本当にそれはカメラマンなのか?と思ってしまうくらいの内容でしたが、メインで撮影するようになると新郎新婦と会話をして、自分の思い通りに撮影したりすることもできるので、もっと楽しくクリエイティブになっていきます。
僕が思う他の仕事では身につかない、ウエディングカメラマンだからついた技術や能力をあげるとすれば…
・礼儀礼節を学べる
・身だしなみや言葉遣いが学べる
・丁寧な距離感で人と接することができる
・短い時間の中で発想して、ディレクションする瞬発力
・頭の中で、編集をイメージしながら撮影するので、無駄な撮影をしない
・比較的現場の数が多く、カメラに触れる機会も多い
・カメラマンとしてお金を稼げる
・カメラがなくても仕事ができる、業務用ビデオカメラに触れられる
みたいなことが思い浮かびました。
結婚式という仕事なので、言葉使い一つひとつ丁寧さが求められ、身だしなみも誰かに見られているという意識でキチンする。社会人としての常識なども指導受けることができます。
また結婚式は時間が限られた中で、瞬時に判断が求められます。
そんなときに「どうやったらカッコよく撮れるのか」をすぐに判断して、提案をして、撮影をする。そういう「瞬発力」が身に付くのはある意味結婚式撮影の特徴ともいえます。
あと普通カメラマンが、プロ用のカメラを準備するのが当然な気もしますが、カメラがなくても制作会社から借りられるので、そういう意味では、身一つでも仕事ができますし、一つひとつの機能みたいなものも最低限は勉強できます。
ウエディングカメラマンは、所謂大手の結婚式場、大手の結婚式制作会社で仕事をすることもあって、場合によっては、ライブカメラマンやイベントカメラマンよりも金額は良かったりするのと、ちゃんとお金が支払われる安心感はあります。
なので、ちゃんとお金を稼ぎながら、カメラマンとしての技術も学べて、機材も触れる、社会人の礼儀礼節や丁寧な対応も身に付くという意味で、一番最初にオススメをしたりします。
ウエディングカメラマンを続けて感じたこと
こんな感じで1週間というのは少し大袈裟かもしれませんが、研修を受けて、タイミング良く仕事が入れば、1週間でカメラを持って現場入りというのも割とあり得る職業なのがウエディングカメラマンというのがなんとなくわかったのではないでしょうか?
ちなみにメインカメラの予備として撮影はしているのが前提なので、全く使われないということも大いにあり得るので悪しからずです・・・。
あともう一つ、僕が長くウエディングカメラマンを続けて感じたこともお伝えしたいと思います。
・形式的な撮影が続くので、すぐに飽きてしまう。
・あまり自由な発想で撮影ができない
・一つのカメラの技術しか学ばないので、技術が向上しない
・他の撮影現場と違って、必ずスーツ着用
・結婚式以外の撮影の仕方が分からない
当たり前ではあるのですが、結婚式の撮影だけなので、毎回同じような場所で、同じカメラで撮影して、同じ内容なので、作業的になりがちです。
クリエイティブな発想は求められないですし、逆にあまり突拍子もないことはしてもいけない。
あくまで新郎新婦の結婚式がメインのイベントなので、カメラマンは目立たず黒子のように振る舞うことが多いです。
そして、結婚式だけの撮影なので、結婚式以外の撮影のことは分かりません。
僕はそこにすごく苦労しました。
それ以外の撮影となるとカメラマンが中心となって撮影したりすることが多くなります。
独立当初は、自分がしっかり意図をもって発言してしたり、撮影することができないため、何がしたいのか分からないことが多く悩んでいました。
そういう意味では、カメラの技術や社会人のマナー、お金を稼ぐという手段がある程度身についたタイミングで、ウエディング以外の撮影にもチャレンジしてみることをオススメします。
ただ、まだ右も左も分からない、何から始めたら良いか分からない、けどカメラの仕事はしてみたい!という人にオススメしたい仕事なので、参考になれば幸いです。
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