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ワイナリーのモーニング&ナイトルーティーン🍷

こんにちは。
ワイナリーで働いているフミです🍇

ワインづくりの記事にコメントをくださる方がいて、
「あまりみなさん興味ないかな、
 自己満足だ、と思ってたけど、
 読んでもらっているんだ…」
と、心から嬉しくなりました!

そんなわけで、今日はハッピーな気持ちで、
私のワイナリーで毎朝晩にやっている、
ルーティーンワークを書いていきたいと思います✍️


① パンチングダウン

小さめの発酵槽に対して行う、
手やステンレス製の器具を使って、
浮いている果帽を液体の中に押し沈める作業。
(果帽 = 果皮+果肉+種)

色素や糖分をしっかりと果帽から抽出するために行います。

ビッキーのいい写真があった🌟

私たちのワイナリーでは、
収穫後のぶどうを入れているビンと呼ばれる容器を
発酵槽として使用しています。

積めるし、フォークリフトで運べるし、便利。


発酵が始まっているところはほのあたたかく、
まだ始まっていないところは冷たい。

そんな表情も確認できて、
ぶどうに対して愛着のわく作業です。


わたしは気付かぬ間に胸ポケットから鍵を落とし、
ぶどうの海を大捜索したことがあります🤦‍♀️

見つかった時の感動ときたら…


② ポンピングオーバー

収穫エリアが広く、
一区画から5トンほどのぶどうが取れるときも。
収穫量別に、発酵槽も変わります。

私のいるワイナリーで1番大きい5トン発酵槽

5トン、3トン、0.5トン用発酵槽があり、
5トンと3トンの発酵槽は
①のパンチングダウンをするには大きすぎる。

だけど、浮いている果帽から色素や糖分などは出したい。
パンチングダウンの代わりとなる作業が、
ポンピングオーバーです。

発酵槽の下の方にホースを接続できる穴があり、
そこから果汁を抜き取り、
果帽の上からふりかけます。

マイケルは写真が嫌い

大きな槽に、まんべんなく、
外にこぼさないように果汁をふりかけていくのは、
結構難しい。

圧をコントロールしたり、
手でホースの口を半分ほど覆ったりしながら、
一定時間まわしかけていきます。


③ 健康チェック

ぶどうたちは順調に発酵できているかな👀?
毎朝の計測が欠かせません。

・温度
・ph
・糖度

この3つをはかっていきます。
液体をそれぞれの発酵槽から採取。

糖度は、ボーメ度という単位を使っています。
難しいことはよくわからないのですが笑、
収穫時に13であれば、
出来上がるワインのアルコール度数13程度になるようです。

ガラス棒を液体に浮かべてはかります。

収穫前サンプリングのときの写真ですが、こんなイメージ。

毎日はかっていくと、ボーメ度はどんどん下がります。

糖分が分解されてアルコールになっていっている、
ということです。
発酵の進捗が確認できるということですね✌️

誰か教えて欲しいくらいなのですが、
最終的に0ではなくマイナスになります。
どういうこと😂?


phと温度は液体に機械を差すと
デジタル表示されるものを使っています。


たまに超ハイテク機械を使って精密チェック。

機械のなかのプレパラートみたいなものに
数滴検体を垂らして、
2〜3分ほど待つと、

リンゴ酸や揮発酸、残糖、アルコール度数など、
7項目ほどはかってくれます。

検出中
新しいことしてると必ず写真を撮ってくれるファミリー


あわててボーメスケールを割ったことがあるので、
(あの時の肝の冷え方、久々だったな)

誰もきていない朝一番にゆっくり丁寧にやっていくのが好き。

たまにぶどうに話しかけているので、
絶対に誰にも来てほしくないです。


そんなワイナリールーティーンも、
ぼちぼち終わりが見えてきてしまいました…

収穫が終わって1週間ちょっとすれば、
全ての発酵が終了。

ワインは発酵槽を卒業して、
樽やタンクでの冬眠期間に入り、
私とは遊んでくれなくなってしまいます。

ふれあえる今のうちを、
毎日丁寧に
一緒に過ごしていきたいと思います✨

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