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茶道稽古場見学に来られた方の所作を拝見して感じたこと

数日前。
茶道稽古場に着くと、先生から「今日はお家元(表千家不審庵事務局)からのご案内で、新しい方が(お稽古終盤に)見学にみえます」とのお話が。
70代少し手前の方、とのこと。

先生の稽古場は、表千家不審庵事務局への稽古場登録以外には、現在、特に情報を公開していない。このため、見学の方がみえるのは年に一人いるかどうか、という頻度。

先生もいつになく緊張されている感じがあり、一弟子としても(どんな方なのかしら?)とそわそわするのだった。

薄茶点前(絞り茶巾)を終えた後で、先生から、
「soufuさん、見学の方が来られたら、もう一度薄茶点前していただけますか?」とのオファーが。
常ならば喜んでお引き受けするところなのだけれど。
あいにく、先週から体調がややすぐれず。
点前を一通り終えて、くらくらとしていたので、今回は辞退する。

中学三年の生徒さん(お母さまの勧めで、2年ほど前から通われている)の点前が始まるちょうど少し前に、見学の方が到着。

私が正客、見学の方が次客の位置で、お茶をいただくということに。

亭主と客の総礼で点前が始まるところから、次客さんの様子を(初めての場なので、手助けが必要なことがあるかどうかと)それとなく、うかがう。
点前が始まって間もなく、手助け不要の方のようだ、ということが、分かる。
下記のような、慣れていない方はとまどいがちな場面も含めて、自然なタイミングで、動かれていた。

例えば、
・客同士の挨拶のタイミング
・点てられたお茶をとりに出るタイミング
・自席へ戻るときの半座を切る向き
・正客への挨拶の内容
・畳を歩くときの足の歩数
・道具の拝見の作法
・拝見に出された道具を「お出会い」で正客へ返す作法 etc…

70代少し手前というその方の所作を拝見していたら、ある方を思い出した。博物館勤務時代に、茶室担当としてご一緒した、60代少し手前の方。その方は、人に教えるということは考えていないし、先生とそのようなお話をしたこともない、と言われていたけれど。
あるとき、茶室で行う茶道体験会前に、二人で点前のリハーサルをしたことがあり。
その方の点前からは、「茶道が大好きだ」という気持ちが、一つ一つの丁寧な所作や動きに、感じられるおもいがして、「ああ、いいな・・・!」と思ったことを、よく覚えている。
私が体調のために博物館を辞めて間もなく、その方も定年を前に、辞められて、その後はお住まいが遠方ということもあり、お会いする機会を持てず。

見学に来られたその方の所作からも、「茶道が大好きだ」という真摯というか、純粋なといおうか。そのような思いが無言の中にも、感じとられ。
同僚として勤務していた先述の方がふと思い出されて、懐かしいような気持になり、少し目頭が熱くなったのだった。

点前終了後、少しお話できたのだけれど、ご高齢だった先生が亡くなられて、こちらの稽古場を案内してもらった、とのこと。

おいしいお茶を点てられる方なのだろうな・・・🍵✨

またお稽古でご一緒する機会が、楽しみなのであった(^^)



#1日6000歩  2/8-2/14 計65,242歩 9,320歩/日✨


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