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#呑みながら撮りました

いずれ、実行に移すだろうと思っていた。
27日が仕事納め。ホッと一息つきながら、12月から再び通い始めた文章講座の動画を観ながら閃いたのだった。

「呑みながら撮ったら面白そうやん……!」と、文章に酔拳があるように。写真にだって酔拳は存在するということを証明したかったのもある。

幸い、28日と29日は行きつけの書店のフォトイベントがあった。「今しかない!」思いついたら即行動。他人に迷惑かけない程度のお酒を飲んでから、イベントに臨む。頭の中では、2021年自分史上最高の写真が出来上がっていた。(妄想)

28日 大阪 午前の部 中之島ノスタルジックフォト散歩

場所は大阪中之島。大阪中央公会堂のある淀屋橋。レトロな建物が立ち並ぶ中心部。気合いが入っていたのだろう。1時間前に近くのドトールでモーニングを食べていた。遅れるのはいけないと思い、30分ほど早めに集合場所に向かった。入り口の前には、スタッフの方が立っていた。

挨拶をして何気ない雑談をしながら、恐る恐る聞いてみることにした。

「あの、呑みながら写真を撮ってもいいでしょうか……?」
ちょっと笑いながら「いいですよ〜」と、その瞬間、心の中でガッツポーズを決める。

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中之島図書館の中でも撮影ができたためシャッターを切る。地元に住んでいながらこんなレトロなスポットがあったことに終始驚いていた。今度、一人でも行ってみたいと思った。ドラマがはじまる予感めいた雰囲気しかなかった。(まだお酒を飲んでいない……!)

28日 大阪 午後の部 中津エリアモデル撮影会

会場は中津。大阪御堂筋線梅田駅から北へ1駅の場所にある駅。『はなざかりの君たちへ』に出てくるキャラクター「中津」はこの地名がモデルとなっている。14時半からスタートということで早めに会場に向かう。
お腹も空いてきたので、駅からすぐのところにある天下一品で大盛りのこってりラーメンを食べる。寒い日に食べるラーメンはこんなにも美味しいんだろうと思いながら、「なんか飲みたい……!」ということで中津の路地裏にあるオシャレなカフェでハイネケンをいただく。

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ちょっと、エモい感じに写真が撮れたような気がしたので、酔拳が発動していたのだろう。時計を見ると15分前になっていたので急いで集合場所に向かった。陽気な気持ちでスタッフに声をかけて、「先程、ええ感じにハイネケン撮れましたよ〜」とスマホに入れたハイネケンの画像を見せる。間違いなく酔っ払いの行動だった思う。

テーマ:彼女と河川敷でお散歩デート

年末スペシャルということでモデルさんが2人。路地裏からはじまり、近くの公園、淀川河川敷に向かうことになった。しかし、工事のため中津側から河川敷に入ることが出来ず、一駅先の西中島南方側まで歩くことに……!時間も残り30分ほどしかなかったのだが、河川敷に着いたマジックアワーはこの上ない最高の逆光だった。

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西中島南方まで歩かなければ、出逢うことのない光だった。もうこの頃には酔いは覚めていたような気がする。

幕間 梅田編

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この日は楽しい予定が目白押しだった。友人数名とご飯に行く。友人がフルサイズのミラーレスカメラを購入したとのことで、自慢されに行きました……!!(実際は自慢されていない)ビール四杯ほど飲んでいた。「この後、レタッチしたいねん」と言っていましたが、出来ませんでした。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

29日 京都 午前の部 祇園四条モノクロフォト散歩

モノクロ縛りのフォト散歩でした。結論をいうとモノクロ縛りは本当に難しい。以前もモノクロの撮影をしたときがあったのですが、カラーのときは違い調整をしないといけないため、カラーの要領で撮影してしまうと、白飛びと黒つぶれが目立ってしまう。

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これは、うまい具合に調整できた写真です。京都の街並みは風情があって良い……!写真に奥行きがあって京都らしいものになりました。

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こちらは黒つぶれがいい具合にシルエットみたいになりました。
もう一度、再現してと言われたら多分できないです……!

午前のイベント終了後、嬉しいサプライズがありました。なんと、行きつけの書店の元店長が挨拶にきたのです。これは個人的にもテンションが上がり、食い気味で写真を撮ったのは言うまでもありません。

個人的にもお世話になったということもあり、自分のnote記事にもなっています。

この日も14時半まで時間があったのでお酒を飲むのであった。

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飲んだら書けるようになるという「ライティング・ジン」です。流石にこれは酔いが回るスピードが尋常ではなかった。飲みながら先ほど撮った写真をレタッチしたのですが、全然ダメでした。飲みながらレタッチは良くない気がします。細い調整が出来なくなります。真似しないように。

気がつくと13時半をまわっていたため、急いで京都河原町から鞍馬口まで向かった。

29日 京都 午後の部 「紫明会館」モデル撮影会

2日目最後のイベント。流石に疲れたのかここでちょっと息切れしたように感じる。気合を入れ直して撮影に臨んだ。(まだ酔いが回っていた気がする)午後から曇ってきた。建物に入る光が淡くなり、光のある窓側の近くにモデルさんを案内する。

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この日、総勢15人ほど撮影会に参加をしていたのだが、もう一つのグループはレフ板、パラソル、ストロボを持ってきていた。

「もう、これはスタジオですね……」

ふとスタッフの方がこぼした言葉が印象的で今思い出しても笑ってしまいそうになる。カメラ愛好家が本気を出すとスタジオになるという場面に出逢えたのだった。

振り返ってみる。この2日間で700枚近く写真を撮っていた。レタッチも100枚くらいしたと思う。これからFacebookグループに上げるのだが、どれも素敵な写真ばかりでどれをあげたらよいのか非常に迷っている。

自分ではイマイチと思っていても、他人から見るとよく見えたりするものがある。反対に自分が良いと思ったものが、他人から見るとそうでもないことあったりする。正解がないからこそ、面白いのかもしれない。

そして、撮影を通じて得るものがあった。

自分はお世話になった人、好きな人を撮るとき「写欲」が出るような気がする。これって文章でいう偏愛を語るときと、同じように写真も文章のように熱い思いが滲み出るのだろうという答えが出た。

これが正解というわけではなく変化していくものだと思う。

ここで来年の話になるのだけど、友達を撮影しに東京行きます。まだ具体的な日程は決まっていない。この2年近く続けてよかったのは友達から「写真撮って」と言ってもらえたときは本当に嬉しい気持ちになる。

そういえば、呑みながら撮ってみたという急遽思いつきで実験をしてみたのだけど、写真酔拳は発動していたのだろうか。

それはよくわかっていない。

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