2021.6.1(火)✿「ちゃれんじ1年生」を持ち歩く子✿
今日のあとがたりです。
・家庭学習をどのように捉えるか
小学1年生でも習い事や家庭学習を多忙にやっている子は少なくないですが、今日は気になる子がいました。
1年生の、甘えん坊で無邪気で、時々天然な女の子。
よくお手紙をくれるかわいい子です。
学校の宿題を済ませておやつを食べたら、あとは思い切り遊ぶ時間。
あやとりで遊んでいるその子をみかけて楽しそうにやってるなと思ったら、その脇には「ちゃれんじ」の教材が挟まっている。
なんでだろう??気になって聞いてみると、途端に顔が暗くなり
「おうちの勉強なんだけど、難しくてできないんだよ」
と言いました。
「おうちの勉強」は、宿題以外の勉強ということらしく、わかりやすく言うと「毎日学童で取り組む家庭学習」の意味です。
ページを見せてもらうと、わりと難しそうな問題が並んでいました。
解こうとするけど難しくてできない。だから遊びたい。
でもやらなきゃいけない。その葛藤の末、
すぐ取り掛かれるように脇に挟みながら遊んでいたというわけなんですね。
このような時に、学童指導員がするべきことは何か。
それは、
①「どうしたら自分で解けるかな?」と問いかけること。
教科書やドリル、辞典、図鑑など参考になるものが見つけられれば、自分で解けますね。ヒントを出しながらそこに導いていきます。
②「友達や、上級生に聞いてみる」を提案する。
学童という異学年のつながりを生かして、先輩にやり方を教えてもらえれば、とっても嬉しいでしょう。
子どもによっては「答えそのもの」を教えてしまい、楽な終わらせ方を学ばせてしまう可能性もあるので注意が必要です((+_+))
それでも無理ならどうするか。それは
③「難しくてできなかったと正直にお母さんに言えるよう勇気づけること」
これができるかどうかで、学童職員のプロ意識が問われます。
また同じようなことがあった場合、誰かの力に頼ること以外にその子は方法を知りません。
それでは問題を先延ばしにしているのと同じです。
学童指導員がやりがちな
「そばにいて励ましながらやり方を教えてあげる」はアマチュアです。
これは1度やったらずっとそれを続けなくてはいけません。
明日からずっと「教えて、教えて」を求められるだけです。
本質は「本人の能力を大きく超えた難易度の自己学習を設定しているという事実が問題」と捉えられるかどうかということです。
話を戻しますと、
僕は今日その子に
「難しすぎてできない問題はやる必要はないよ」
「できないことは恥ずかしいことではないよ」
「おうちで正直に、難しくてできなかったって言ってごらん」
と伝えたところ
「帰ったら言ってみる!!」と答えてくれました。
いつもの無邪気な笑顔だったのでよかった。
明日、どんな顔で学童に来てくれるか楽しみです。
それでは、今日はこの辺で。
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