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「ネットニュースの印象良くなかった」 入社後にギャップ実感…新人編集者が語る野球メディアの“リアル”【#社員の1日】

 Full-Countでは、編集部のことをより知っていただき、野球ファンの皆様だけでなく、記者や編集者、メディア業界に関心を持っている方にも楽しんでいただけるようnoteを随時更新していきます。

 Full-Countの記事は読んだことがあるけれど、仕事内容はよく分からない。「そもそも“中の人”ってどんな1日を送っているのだろう?」と思う人も多いのではないでしょうか? そんな疑問を少しでも解消できれば幸いです。

第2回は「新人編集者の1日」を紹介

 第1回は大谷翔平選手を現地で取材する小谷真弥記者に密着し、大忙しの1日をお伝えしました。野球メディアといえば、現場に出向いて取材をするというイメージがあると思いますが、それだけではありません。記事を書く部員もいれば、記事をWeb上に配信する役割の部員もいます。

 そこで第2回は私、新卒2年目の新米編集者・木村竜也(きむら・たつや)がどのように働いているのか、1日の流れを紹介します! 「新卒の社員って、どんな仕事を任せてもらえるの?」「編集部員って具体的にどんなことするの?」と疑問に思っている方に少しでも参考になれば幸いです。

先輩に撮ってもらいました

木村竜也(きむら・たつや)
1999年、静岡・沼津市生まれ。小学生から野球を始め、中学時代はボーイズリーグに所属。日大三島高時代は、控え投手として県大会準優勝を経験。日大を卒業後、2023年からFull-Count編集部に所属。高校野球などを取材。


入社2年目の編集者の1日

10:00a.m. 自宅を出発

 編集部のシフトは基本的に「朝番」「夜番」に分かれています。日本時間の早朝や午前中に行われるメジャーリーグの試合に対応するための朝番と、午後以降のプロ野球を含めたニュースに対応する夜番が交代で勤務します。

 この日、私は夜番の日なので朝はゆっくりと午前10時ごろに家を出て、電車で会社へ向かいます(※日によってはリモート対応することもあります)。通勤中はどんなニュースがあるのかチェックしながら移動し、出勤前にその日の試合の注目点や、前日からの動向を頭に入れておきます。

11:30a.m. 中目黒駅に到着

 会社の最寄り駅は中目黒駅か池尻大橋駅です。ここから10分ほど歩いて会社へ向かいます!

最寄りの中目黒駅

11:40a.m. 出社

 会社に到着すると、朝番のメンバーが仕事中。フリーアドレス制なので空いている席で始業の準備を整えます!

デスクの様子

12:00p.m. 業務開始

 リモート勤務や、現地で取材中の記者とも連絡を取るため、業務上のやり取りは基本的にすべてPCのコミュニケーションツールを使って行います。

 編集部の仕事内容は様々ありますが、私のこの日の担当は記事を配信する「更新」と呼ばれる仕事です。

~主な業務内容~
・NPBなどの試合をチェック。現場の記者と連絡を取ります
・公開前の原稿を確認。誤字脱字なども気をつけます
・現場のカメラマンから送られてくる写真をチョイス
・見出しを議論。記事の“顔”なので、じっくり時間をかけることも
・記事の閲覧数(PV)をリアルタイムで確認

4:00p.m. 休憩

 ナイターが始まる前に、1時間の休憩時間を取ります。(時間帯はその日によって変わりますが、1時間はしっかりと休憩を取れるようになっています)

「初場所」の鶏から揚げ定食

 コンビニでご飯を買うこともあれば、中目黒にはおいしい飲食店も多いので、お店で食べることもあります。お弁当を持参して社内で食べる部員もいます。私は、会社近くの定食屋さん「初場所」がお気に入り。この日は鶏から揚げ定食をいただきました!

5:00p.m. 業務再開

 5台のテレビやPC・タブレットなどのデバイスを使って、試合の動向をリアルタイムで追いかけます。本塁打やファインプレーだけでなく突発的なアクシデントに対応するため気は抜けません。

 どんな仕事も一緒ですが、気を張っている時間が続くと疲れます……。そんな時はコーヒーでリフレッシュ。オフィスにはコーヒーメーカーとウォーターサーバーが常設されています。集中力アップには欠かせません。

ウォーターサーバーとコーヒーメーカー

 さらに、1日に2度(12:55と21:54)Full-Countの公式LINEに配信されるダイジェストの作成も行います。その日のトピックスやオリジナルの取材記事など様々な内容をお届け出来るよう作成しています。限られた文字数でいかに適切な見出しを考えるかが大変なところです。

Full-Count公式LINEに配信されるダイジェスト(写真は昼刊)


こちらから友だち追加が可能です

9:00p.m. 退社

 最後にきょうの反省や引継ぎ事項の確認をするためにMTGを数分行い、勤務終了となります。お疲れ様でした!

 歩いて中目黒駅へ。会社の周りには魅力的な飲食店だらけです。仕事終わりに一杯なんてご褒美も可能ですが、私は一直線に帰宅することがほとんどです……(笑)。

正直どうなの? 新卒2年目社員のリアルな声

――先輩や同期はどんな人?

 新卒一括採用が行われているわけではないため「同期」はいませんが、もれなく全員優しい先輩方です。【注】言わされてるわけではありません(笑)。

 豊富な経験を持つ実力派の先輩や20代の若い先輩も多く、幅広い年代の社員が活躍しています。ですので、年齢や経歴に関係なく、何も分からなかった新卒社員の私でものびのびと働きやすい環境が整っています!

――入社後のギャップはあった?

 正直ありました。でもいい意味で、です!

 入社前はネットニュースの印象が正直良くなかったんです……。どんな人が書いているのか、どんな思いで書いているのかよく分からず。攻撃的な記事も目にしたことがあったので……。

 いざ働いてみると、記事や情報に真摯に向き合い、ほんの少しの言葉の選び方までとことんこだわる姿勢にはリスペクトばかりでした! 会社(Creative2)の報道指針の一部である「憎しみや不快を生まない」「胸を張れるメディアを」という言葉と皆さんの働く姿を見ると、そんな疑念は吹き飛びました。


――入社してよかったと思うことは?

 幼少期からプロ野球選手を夢見て来た私にとって、一日中野球に携われることは幸せです。様々な情報をいち早く知ることができたり、選手や指導者の素晴らしい考え方を聞いて、それを読者に伝えられることは嬉しいです。

 言葉を扱う仕事に就いたおかげか、友達にエピソードやおすすめの映画などを伝える時に、分かりやすいと言ってもらえることが増えました。


――大変だった瞬間は?

 大谷選手が活躍した日は特に大変です。プレー以外の部分でも注目度の高い大谷選手の一挙手一投足に目が離せません。さらに、メジャーリーグだけでなくNPBやアマチュア野球の試合が重なる時もあり……。次々と舞い込んでくる情報を精査しながら、スピード感をもって対応するのは大変です。まだまだ、すべてを同時進行でパーフェクトにこなせた日の方が少ないです……。

 また、メジャーリーグの試合に対応するため早朝から始動する日や、午後から出勤する日もあるので、勤務時間の不規則さは大変な時もあります。もちろん、夜番の翌日に朝番にはならないよう、シフトは管理されています。


――失敗したことは?

 たくさんあります(苦笑)。 1年経った今でもうまくいかないことばかりです……。誤字脱字の確認漏れはメディアとして痛恨のミスです。さらにスピードが命の「速報記事」を更新する速さには、最初はついていけませんでした。原稿は完成しているのに、自分のせいで公開するのが遅れてしまうことも。パソコン操作の最低限のスキルは求められます。

 またLINEのダイジェスト配信面の作成では、自分なりに悩んで決められた文字数で見出しを考えます。しかし、その文言を確認いただいた先輩に一瞬で、しかも“完璧”な言い回しに直されるときは、感心すると同時に悔しさも感じ、毎日勉強になっています。


――やりがいを感じる瞬間は?

 毎日が今回紹介したような仕事内容ではなく、取材に行く日もあります。取材相手からわざわざ感謝のメールや電話をいただいた時は、涙が出るほどうれしかったです。私はまだまだ実力不足で、原稿の内容は修正されることが多いですが、どうすれば取材相手や物事が正確に、魅力的に伝わるか必死に考えて執筆しています。

終わりに

 私の1日はどうでしたか? 突発的な大ニュースが起きた時には、急遽オフィスを飛び出して取材現場に向かうことも。そんな毎日新しい情報が飛び交う野球界の情報を、いち早くキャッチし、正確に皆様にお届けできることはこの仕事の魅力の一つかもしれません。

 まだまだ実力も経験も足りないことばかりですが、先輩方に優しく教えていただきながら、皆様にいい情報をお届けできるように毎日一生懸命働いております。少しでも実際にどのように働いているのか、具体的なイメージを持っていただればうれしい限りです。

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