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大谷翔平からイジられることも…小谷記者に聞いた「メジャー取材」の苦労とやりがい【#社員の1日】
野球専門Webメディア「Full-Count」は、ファンの皆さまに支えられ、11年目を迎えました。NPBやMLBだけでなく、アマチュア野球や育成世代の課題など幅広いニュースを届けるべく、記者は国内外を飛び回っています。
野球の記事を目にする機会は多いとは思いますが、そのニュースを発信している「記者や編集者の仕事は、意外と知らない」という声をよく聞きます。
そこで、少しでも皆さんにFull-Countを身近に感じていただければと、公式noteを立ち上げました。私たち自身が「取材対象者」となり、野球ニュースの裏側をお伝えしていきます。記者や編集者、メディアの仕事を志望している方はもちろん、野球ファンの皆さんにも楽しんでいただければ幸いです。
第1回は「大谷翔平の取材現場」…小谷記者を直撃
このnoteでは、入社2年目の編集者・木村竜也(きむら・たつや)が担当します。スポーツメディアや記者の仕事に興味がある方はもちろん、野球ファンの皆さまにも新たな発見があるようなコンテンツ作りを目指します!
※記者、編集者、英語翻訳スタッフなど採用強化中
記念すべき第1回のテーマは「大谷翔平の取材現場」。今季ドジャースに移籍したスーパースターの一挙手一投足を追う、いま最もホットな現場です。
Full-Countでは主に、大谷選手を日本ハム時代から取材している小谷真弥記者を現地に派遣。重圧と日々向き合いながらも、充実した記者生活を送っているようです。Full-Countを背負う“エース記者”に、大忙しの一日をうかがいました。
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小谷真弥(こたに・まさや)
1983年、大阪・大阪狭山市生まれ。埼玉・東松山市育ち。明大明治高、明大野球部を経て2006年報知新聞社に入社。地方部(富山・石川)を経て2009年に運動第一部(野球部)へ異動。2009年ロッテ、2010、11年横浜、2012年から巨人、2015年から日本ハム、2017年からメジャー担当。2019年2月からFull-Count編集部に所属。
取材後に空港移動も…「大谷番」のタイムライン
8:00a.m. 起床
大谷選手が所属するドジャースの本拠地・ドジャースタジアムでのナイターの日は、だいたい午前8時ごろに起床
まずランニングや筋トレをするのがルーティンだそうです。記者も体力がないと務まりません
現地で宿泊するホテルは、自身で予約(円安の影響がすごい…)
ひと汗かいた後は、ホテルの朝食会場で朝ごはん。ある日は、サンドイッチにヨーグルトでした
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12:00p.m. 出発
身支度を整え、スタジアムに向かうのは正午ごろ
現地での移動手段は、主にレンタカー(安全運転!)
ロサンゼルスはよく渋滞するので、早めに出ることが鉄則だそうです(タイムマネジメントは記者の鉄則!)
1:00p.m. スタジアムに到着!
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ドジャースタジアムは、2009年に侍ジャパンがWBC連覇を果たした地でもあります
球場に入ったら、まずスタンドにある記者室へ向かいます
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すぐにグラウンドに降り、試合前取材を開始!
選手の動きや表情、球場で行われるイベントなどの様子をSNSに投稿するのも仕事のひとつ。テレビ放送では映らない大谷選手の姿も発信
#ドジャース #大谷翔平 選手⚾️
— Full-Count MLB取材班 (@fullcountmlbc2) April 12, 2024
術後8度目のキャッチボール🔥#ShoheiOhtani #Shotime #Dodgers pic.twitter.com/xt7mUSPqDS
3:00p.m. 囲み取材
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督への囲み取材がスタート
チームや大谷選手の状態、対戦相手についてなどを聞きます
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7:00p.m. 試合開始
記者室に戻り、スコアをつけながら試合展開を追います
日本で作業するFull-Count編集部員と連絡を取りながら、細かい現地の状況や球場の雰囲気を共有することも
大谷選手の打席は特に集中! 試合を横目で見つつ、原稿を執筆していきます
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10:00p.m. 試合終了
試合が終わると、すぐに監督や選手たちへの取材開始
記者の数がとにかく多い! 大谷選手の周りには日米のメディアを中心に約20人もの記者たちが集結します
できるだけいい位置で大谷選手の話を聞けるよう、囲み取材の場所どりも大事。早く移動するのが鉄則だそうです
取材を終えると、執筆開始。様々な切り口で原稿を書き上げます
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1:00a.m. 帰宅(ホテル到着)
長い一日がようやく終了。次の日に備えて就寝します
翌日がビジター(敵地)での試合の場合は、急いで空港へ向かうことも。毎日のように試合が行われるメジャーリーグは大変だ……
現場にたどり着くのが大変? 小谷記者にインタビュー
大谷選手を追い続ける小谷記者に、日々の仕事の難しさややりがいについてオンラインでインタビューを行いました。
レンタカーが突如パンク「日本だったら何でもない場面で…」
――アメリカでの取材で、大変なところは?
言葉の壁はあります。あとは日本と違って時間にルーズな部分もあるので、飛行機の搭乗時間や細かな文化の違いに慣れるのは大変でしたね。
他にもレンタカーがいきなりパンクしてしまった時があって……。その時は使う英語も難しいですし、大変でした。日本だったら何でもない場面で苦労する事はあります。
――宿泊先はどう決めているのですか?
今はだいたい決まったホテルに泊まっていますが、最初は先輩や周りの記者の方に聞いて調べるところからでした。治安が悪い所は怖いですから。車上荒らしに遭った記者の人も見たことがありますし……。
とにかくメジャー取材の仕事は、現場にたどり着く事が一番の仕事だと思っています。球場に行くまでに何があるか分からないので(笑)。
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――日本の編集部員と連絡を取りながらの仕事で、時差が大変そうですが……?
時差はありますが、Webメディアは新聞社時代と違って(印刷する)締め切りがない分、大変だと感じたことは少ないです。ただ、日本から渡米した際の時差ボケのしんどさは少しありますが……。
大谷選手に聞きたいことが聞けない!?
――日本での取材との違いはありますか?
やっぱり言葉の壁が一番ですね。選手たちも超一流なわけなので、より気を遣います。質問の仕方も気を付けないといけない選手もいるので。
大谷選手の場合は記者の人数がすごいので、自分が聞きたい質問をすること自体が難しいです。毎回20人くらい記者がいる中で、1回の取材は5、6問しか質問できません。だから聞きたい事を簡潔にまとめておく事が大事ですね。
ロッカールームで大谷選手から「いい服ですね」
――取材以外での大谷選手はどんな人ですか?
テレビなどで映っている時とほとんど変わりません。そもそも囲み取材以外で会えるチャンスが今はほとんどないので……。でも昔、ロッカールームであった時には「いい服ですね」と声をかけてくれました。気さくな好青年なイメージ通りで、たまに記者の人をいじることもありますよ。
――この仕事をして良かったなと思ったこと、やりがいは何ですか?
やはり大谷選手のプレーを毎日見られることです。その時、輝いているものが見られることは、充実しているなと感じます。当たり前なんですが、この仕事の醍醐味ではあると思います。
他にも、自分自身が大学まで野球をしていたので、一流の選手の考えを知ることができるのはうれしいです。そして、それを読者に伝えられるというのは、記者として幸せだなと感じます。
木村のまとめ
今回は小谷さんの濃密な一日を紹介させていただきました。異国の地での様々な大変さと闘いながらも、選手へ最大限のリスペクトを持って取材を続ける姿はとてもかっこよかったです。
話題の中心にいる大谷選手の活躍を生で観て、話を聞いて、言葉で伝えることが出来る――。こんな経験ができる仕事は多くありません。「その時、輝いている瞬間を見ることができる」。この言葉に記者の“やりがい”が詰まっているような気がしました。
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