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氷河期世代が、引きこもりになる理由

躁鬱の波が穏やかになっていく。自分の感情を調整しながら書いてみるか、と重い腰を上げてみました。

社会の端で見ていると、税金とか年金とか、いにしえの年貢制度に成り代わってしまっているなと。人々の訴えは変わらない。自分たちの食い扶持も保たなければならないのに、それすら政府に持っていかれる。

氷河期世代にとって、IT化とデジタルネイティブの台頭が、多くの業界からの撤退を余儀なくされ、IT技術の必要のない福祉や介護業界に押し流されるきっかけとなりましたね。

だけどそこは、低賃金と過酷な肉体労働や感情労働、おまけに低賃金同士の争いや世代間断絶に踊らされ、理解し合えない現実に職場を去ることで感情的解決を図らざるを得ない世界でした。

上の世代は高度経済成長の厳しい要求を経験し、許容ラインが無いに等しい。デジタルネイティブはIT化の水準に応えられる基礎があるので不合理を責めることができた。

モタモタしている氷河期世代は最も上の世代から近く、ただでさえ雇用控えをする厳しい状況下で許容の限度を超えたのです。

当事者から見ると、社会に出ることは自立することだと、親から聞かされてきました。真面目に優しく努力を信じる人間ほど、職場に裏切られて質の低い会社でパワハラモラハラ、低賃金で使い倒されるのが普通でした。生き残っている人ですら、本来ならもっと質の高い企業に雇われていたレベルと言われるので、不当に罵倒に晒されてきたことになります。
まして、求められた採用のラインは大卒時点でエリートであること。技術者が現場に適応できるかはまた別の資質で、天才肌であるか、不当に潰された経験のない人は容易に潰されました。

いま、会社にほとんど40代がいないのはそういうことでしょう。

会社だけでなく、親も理解者ではなかった。衝突しながら頑張っても、放り出されて出戻り、引きこもりになる。親は自分よりもいい思いをしてきて、外聞だけを求めて支配する子育てをしてきたから自分の欲しいものすらわからない。
パワハラモラハラに耐えてきたからある日全く体が言うことを聞かなくなり、精神疾患になったことさえ気づかれなかった。

結婚して、出産することも、幸せかどうかの基準が曖昧になってきた世代。みんな苦しんでいます。退職して高齢化して、再就職がままならなくなった時、迫ってくるのは親の介護と死です。

これは個人の努力でどうにかなるものではない。社会の支援の不足です。

だけどこれまでにも、声を上げてきた下層市民は知ったうえで他の大多数層を助けるために見殺しにされてきました。

最大の人口で社会に貢献した団塊の世代は年金を賄うが、社会に貢献しなかった氷河期世代は賄わない。

そういった、無教育で偏見に満ちた常識で運営している政治家が見殺しにすることで楽をしようとしているように見えます。

…別に助けてほしいとは言いません。意見したところですぐに社会が変るわけでもない。わたしが言ってるのはわかりきったことでしょう。ただ、自分の意志は殺したくなかった。それだけです。同じ境遇にいる同世代はたくさんいると信じています。


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