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こんな「現場の声を聴く」なら、やらないほうがいい
福祉分野の法人の代表の方や施設長の方とお話をしていると、「現場の声を聴く」といった言葉を耳にすることがよくあります。
福祉の現場で働く方たちの声をしっかりと聴く、ということについては、もちろん私もとても大切なことだと思いますが、ときどき、「そういう捉え方なら、むしろやらないほうがいいのではないか」とモヤモヤしてしまうような「現場の声を聴く」もあります。
その1 考えることや決める責任から逃げる
研修を行う前に確認してもらいたいことは、「その課題は研修で解決できるのか」
現在おもに福祉分野の法人・団体さんから研修やワークショップの依頼をいただいていますが、よくよくお話をうかがってみると「あ、これだと研修をやっても効果は出ないな」と思うことがあります。
もちろんそれは私の専門外の内容だから、ということもあり、その場合は他の方がやってくれれば効果は出るかもしれません。ただ、何か研修を「問題をたちどころに解決してくれる魔法」のようなものと考えているように思えるときもあ
福祉の支援を振り返るときに注目したいこと
支援を求めている方たちが直面している課題はそれぞれ違いますし、「これが正解の支援」と答えが明確に示されるわけではない以上、日々の支援を振り返る、という行為はとても重要だと思います。
しかし、その「振り返る」ことって、実際はなかなか難しいのではないか、ということを前回書きました。
福祉の支援を振り返ることが難しいのはなぜか
今回はその続きで、では振り返りを行うときにはどんなことを気をつけるといい
福祉の支援を振り返ることが難しいのはなぜか
ここ最近私が担当させてもらう研修やワークショップは、支援に必要な知識やスキルを伝えるのではなく、「ご自身の支援を振り返る」ことが目的のものが増えています。
「よりよい支援のためには、日々の支援を振り返ることも必要である」ということに異を唱える人は少ないと思いますが、ただ実際に適切な振り返りができているか、と言われるとなかなか難しいのではないでしょうか。
その理由としては、「体制も限られている中