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#113 もっと働くため、売るため、「使い捨ての社会」に加担していませんか?
今日は、ぼくの思う「豊かさ」を形成してくれた人、そして本を紹介したいと思います。
人がものを買うときは、お金で買ってはいない。
そのお金を貯めるために割いた人生の時間で買っているのです。
P.29
ぼくは、ウルグアイのホセ・ムヒカ元大統領を尊敬しています。
持続可能な開発会議、いわゆるリオ会議でのスピーチが有名ですね。
「ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車をインド人が持てばこの惑星はどうなるのでしょうか?」
「私たちは発展するために地球に生まれてきたのではありません。幸せになるために地球にやってきたのです。」
(リオ会議でのスピーチより)
格差をなくす。その果てにあるのは、一体なんでしょうか。
超消費社会に警鐘を鳴らすこのスピーチに衝撃を受け、手に取ったのが、冒頭に紹介した本です。
私の人生は恵まれています。社会主義者として闘い、考えたこともなかった、大統領というアルバイトをさせていただいている。
我々の世代は世界を変えようとした。格差をなくすために闘い、潰され、砕かれた。
でも、私は、まだ夢を見ています。
P.60
ホセ・ムヒカ氏は、任期中、大統領官邸にすむことを拒んで、妻の所有する小さな農場で住んでいました。
車も大統領専用車両を使わず、愛車を自分で運転。
給料も、最低限の給与をもらい、それ以外は将来学校を建てるために寄付をし続けたとのこと。
大統領をアルバイトと表現するあたり、ユーモアもあります。
私はちょっとイカれた一般市民です。私の唯一の功績は、品がなく、頑固で、熱心で、忍耐強い性格で耐えられたことです。
私は決して偉人ではありません。刑務所に入ってしまった理由はスピードが足りなくて捕まってしまったからです。
P.103
上のエピソードを紹介すると、まるで自分にはとても真似できない仏みたいな人、と思われますが、本著を読んで印象が変わりました。
ホセ・ムヒカ氏は、世界を変えようとした革命家でした。しかも過激派。
本著を通じ、若かりし頃のエピソードに触れると、リオ会議でのスピーチに、より説得力が増します。
そして、「豊かさ」について、自分なりに芯を持つことができました。
ぼくにとって、豊かさとは、
「自分の意思で使える時間」がほどほどにあること
「自分という存在を認めてくれる人」が何人かいること
であると。
「ほどほど」「何人か」というのがポイントです。笑
今でこそ、SDGsが注目され、持続可能な社会に向けたアクションに価値が置かれています。
この本に出会えたことは本当に幸運だし、何度も読み返してしまいます。
特に、下記の言葉は強く、深く心に刺さります。
つい音読したくなる。それほどに、印象的な言葉です。
貧乏な人とは、少ししか物を持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ。
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