#320 【新刊出版イベント記】親切を親切と気づかせず与えるためのコツ
先日、「利他・ケア・傷の倫理学/近内悠太」の出版イベントに参加してきました。
本著は、「世界は贈与でできている」を執筆した哲学者・近内先生の二作目。
本の出版イベントに参加するのはこれが初!
いろいろと学びがあったので、当日とったメモを参照しながら、今思うところを書いてみようと思います。
ほんのちょっとの工夫が無意識に働きかける
トークイベントは、著者の近内先生と、本著内で登場する「注文を間違える料理店」の発起人、小国士朗さんの対談形式で行われました。
近内先生は、イベント中、アフォーダンスということばを使用することが多かったです。
アフォーダンスとは、心理学用語です。
ちょっとよくわかりませんね。笑
わかりやすく表現すると、
環境・状況の影響で、人・動物が無意識で行動してしまうことです。
例えば、
・道に線が引かれているので、線の内側を歩く
(引かれてなければ通行人が入り乱れる)
・本屋さんに椅子があったら座って読む
(椅子がなければみんな立ち読みする)
といった感じです。
環境を変えることで、行動を変える
「善意」を「善意」と気づかせず、人に善意を与える実装は、このアフォーダンスを取り入れることが大切だ、とおっしゃっていました。
誰もができるアフォーダンス
人の話は、頷きながら聞きましょう
そう言われたことはありませんか?
頷きながら話を聞く
これ、実はアフォーダンスの一つだとおっしゃっていました。
さまざまな研究で、頷きながら話を聞くことは聞き手に良い印象を与えることは明らかになっています。
それだけでなく、頷くことで、話し手の発話量を増やす効果もあります。
参考:
川名(1986)対話状況における聞き手の相づちが対人魅力に及ぼす効果
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjesp1971/26/1/26_1_67/_pdf
続きは次回の記事で
書いていたら筆が止まらなくなってきました笑
次回は、自分の仕事に関連させながら、アフォーダンスについて考えてみたいと思います!