一匙のミルクを入れて
白黒の渦を作ってみる

透き通るような緑の器を
そっと光にすかしてみる

その様子を見た君は
きっと子供みたいだと呆れただろう

ひょっとしたら少し気味悪がったかな
でもきっと
僕の軽口一つで笑ってくれただろう

君でないといけないとはもう思ってないさ
君であればきっと
ずっと楽しかっただろうとは思うけど

今を持て余す僕を尻目に
今も君は忙しなく走り回っている
そんなズレが確かな痛みを僕に残していく

でも、渦はいずれ混ざり合って
何も無かったことになるのだろう

そして少し色を変え、
僕をまた優しくしてくれるだろう

だからありがとう

一匙のミルクを入れた
白黒の渦は消えている

透き通るような緑の器を
そっと手に取る