時計店スタッフが拘る筆記用具
Caran D'ache エクリドール レトロ パラジウムコート 万年筆
※当店商品ではありません
腕時計の世界に身を置いていると『拘り』という言葉をよく耳にします。
腕時計が好きな方には「靴」「鞄」「財布」「カメラ」、そして「筆記用具」にも同じ位の情熱を注ぎこむ方が多くいらっしゃいます。
■僕も腕時計の世界をより深く理解する為に、普段から『拘る』という行為を出来るだけ多く経験する様にしております
日々の実務の中において頻度の多い「筆記用具」は、文明が始まってから今なお進化し続ける人間の表現方法の一つです。
僕の仕事の中でも保証書や預かり証の記入、電話のメモ等、文字を書かない日は存在しません。
現代ではタイピングやフリック操作で文字を打つ事に慣れてきましたが、そこには拘れる事があまり無い様に思えます。
もちろん語彙や文面の構築などで人に感銘を与えることは出来ますが。
■あえて筆記
筆跡鑑定などでも個人を特定できる程、筆記には個性が有るのです。
もちろん字は綺麗な方が良いとは思いますが、「見やすい字」や「感情が乗っている字」は魅力的ですよね。
字はその人の「人となり」を連想させます。
■そして道具
鉛筆やボールペン、マジック、筆ペンなど様々な筆記用具が有ります。
色や濃淡、書き心地など、誰しも自分が好きな筆記方法が必ず一つはあると思います。
もしくは様々なシチュエーションで有効な武器となる事もありますね。
例えば不動産関係で働く僕の知人は「大事な契約時には良いブランドの万年筆で気持ちよくサインをして頂く」と言っていました。
良くわかります。
■私が拘っている筆記方法は「万年筆」
正直、複写式カーボン紙や紙質で万年筆が不向きなタイミングは多いです。
万年筆を胸ポケットに刺したまま、ボールペンを探しに行く行為に違和感を感じてしまいます。
■ではなぜ「万年筆」?
カッコいいと思うからです。
幼稚に聞こえるかもしれませんがそれが全てです。
若い頃から映画や小説で万年筆で字を書く描写に憧れていました。
しかも英語筆記体!
■なぜ「カランダッシュ」?
「歴史がある良いブランドで」と決めていたのですが、モンブランやパーカーはデザインが普通過ぎると感じてしまいイマイチ高揚しませんでした。
ただ、いつかはモンブランとは思っていますが・・・(;^_^A)
その点カランダッシュはデザインも都会的に感じましたし個性が有ります。
歴史も申し分ありません。
カランダッシュに関しては下の記事を読んでみてください。↓
万年筆についても詳しく書いてあります。↓
■そして購入!
もちろん正規店での購入です。
アフターケアも心配だったので。(意外とメンテナンスが必要なのです)
結果、正規店での購入で良かったと思います。
購入前に専門店のスタッフさんに相談し、最終的にお勧めの物に決めました。
因みに「筆圧が強い」「濃い字が好み」「持ち方が変で疲れ易い」等の相談をしてみました。
正直、筆記用具に数万円を出すのに躊躇はしました。
購入して1年ぐらいで落としてしまい修理に出すと、買った値段の半額ぐらいの修理代金とスイス本国での修理対応で3カ月ほど掛かりましたし・・・
■物を買う経験は自己投資!
高額な買い物でしたが、結果的に購入してとても良かったと思えます。
この点は腕時計でも靴でも同じだと思うのですが、周りの方の反応が良いですし、何より身が引き締まります。
ネクタイをシュッと締めた時と同じ感覚ですかね。
昔読んだ記事で「サラリーマンにとってスーツは戦闘服である」とありました。
僕にとっては腕時計や筆記用具が戦闘服です。
万年筆をジャケットの胸ポケットにシュッと刺します。
そして何より今回の経験が大事な財産になりました。
普段から、どんなに良いものでも「所詮モノはモノ」と考えております。
いつかは飽きが来たり無くしてしまうかもしれません。
■「自分に合うものを探し見つけて手に入れた」という行為が最高に気持ちが良かった
その行為は自信につながりずっと残っていく財産になったと思います。
そんな経験を、腕時計の販売を通じて多くの方に感じて頂けたらと思っております。
冒頭の写真にあるハミルトン/オープンハートの記事はこちら。↓
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