「まちの珈琲部」のレポートをお届けします
はじめに
皆さんこんにちは!ふくまち大学 準備室 にて「まちのエディター」を担当している瀬戸川りさ子です。
県内の高校を卒業後8年半を東京で過ごしたのち、転職をきっかけに昨年末福井にUターンしてきました。ふくまち大学の運営を通して、福井駅前を中心としたまちなかに生まれるゆるやかな繋がりを楽しんでいる日々です。
(流行り病に罹ってしまった瀬戸川のピンチヒッターとして)要さんが更新してくれた前回のレポート記事に続き、今回の投稿では8/21に開催された「まちの珈琲部」の内容や雰囲気を皆さんにお届けしていきます。
(なお、この記事を執筆している9/11時点で、まだレポート記事をお届けできていない3つのプログラムたちが私の前で首を長〜くして待機中です。どうぞ気長にお待ちいただけると幸いです😭)
「まちの珈琲部」とは?
さて!改めまして、今回の記事でお伝えするのは2022年8月21日に開催された「まちの珈琲部」。講師を担当するのは、福井市役所職員の服部純平せんせいです。
服部せんせいからの挨拶もそこそこに、隣に寄り添うように立つ息子さんからの「がんばれよ、じゅんぺい〜!!」という頼もしい声援を合図に「珈琲部」がスタートしました📣。
そもそも、今回プログラムは「まちの珈琲部」と銘打っていながらも、コーヒーの味わいをみんなで楽しむためのイベント・・・では、ありません。(ちなみに服部せんせいのコーヒーを淹れるスキルに関しては「自宅で自分が楽しむ程度」だそうです☕️。)
今回の「珈琲部」において、コーヒーはあくまで「人と交わるためのきっかけ」です。この日、この場所に集まった人たちが共にコーヒーを片手にしながら、皆が一緒に楽しめる「マイパブリック(=自分たちで創る公共空間)」について考える時間を目指します。(参考書籍: https://www.shobunsha.co.jp/?p=4530 )
今回の会場について
「まちの珈琲部」の会場は、福井城址のお堀沿い・二の丸エリアに佇むホテル「城町アネックス」の一階駐車場エリアです。
(ちなみに服部せんせいは、この場所を利用して昨年5月から開催中の「二ノ丸カフェ」に企画段階から携わっています。)
城町アネックスのオーナー・新海さんによると、当初このエリアについては地下室の設置や店舗利用なども考えていたものの、様々な事情から実現不可となってしまったそう。
そうした経緯の中で、徐々に「この場所を広場として、いろんな人に自由にサラッと使ってもらいたい。」という考えが生まれ始めます。やがて「二の丸カフェ」をはじめとするさまざまな企画・試みの舞台として使われるようになる中で、次第にこの場所から「ホテルの長期滞在客や地元の人たちとのコミュニケーション」が生まれるようになってきたそうです。
駐車スペースから「パブリックスペース」へとまさに変化を遂げつつある、城町アネックスの一階エリア。
今回はこの場所を舞台に、みんなで「まちなかのパブリックスペース」について考えていきます。
ワークショップ1
今回の「珈琲部」は、参加者の皆さん同士でのワークショップ形式で進んで行きました。
前半は「まちなかのどんな場所に''入りにくさ''を感じる?」がテーマ。まちなかに対する率直な思いを2つのグループに分かれて共有し合います。
今回参加してくださったメンバーは、年齢も立場も様々です。福井のまちなかを舞台に働く人、郊外からまちなかに遊びに来る人、最近福井に引っ越してきた人、まちなかで自ら商売を営む立場の人・・・。
時折具体的な場所の名前も上げながら、「''混ざり合い''はどういう場所から生まれるか」について様々な角度の意見が飛び交います。
「疎外感があると入りづらい」
「近くに同じような空間がいくつもあった方が入りやすい」
「中の様子が伺えないと入りづらい」
といった声が多く上がる中で、次第に「では、どういう場所であれば''入っていきやすさ''を感じるか。」に意識が向いていきます。
ワークショップ2
続いて後半は、「今回の会場である城町アネックス一階駐車場スペース〜お堀に面したテラス部分の改善点・活用案」がテーマです。
福井城址の東側に位置するこの場所に、どのように人の流れを生み出し、回遊性をもたらすか。服部せんせいがこれまでにこの場所で取り組んできた事例をもとにして進めていきます。
あえて「人を澱ませる」ため、テラスに設置してあるテーブルを中に向ける
ベンチを設置して中に視線を向ける
「入っていいのかどうかわからない」感じをなくすため、サインを設置する
イベント時には「ここがどういう場所なのか説明・声かけする人」を配置する。
躯体としての「駐車場感」をより軽減できないか
通路部分と屋根部分に一体感を出す
今日この場所を使って実際に「ふくまち大学」の時間を過ごしてきたメンバー同士、より実感のこもった意見が飛び交いました。
振り返り
最後に、今回のワークショップを通しての感想をみんなで共有し合います。
開かれた空間は大事だが、でも同時に閉じた空間も必要。そこのバランスの取り方が大切
どのようにして「ここに入っていいよ」ということを示すかが難しい。
今自分の地区の壮年会がまさに「内輪」で閉じている。
お堀の東側はライトアップがされず暗い。また、歩く人も少ない。こちら側も明るくしてほしい。
「友達」が一人いると来やすい。ふくまち大学に「友達を一人誘って来るだけ」でまちがひらけていく感覚がある。
今日この場所に来るまでは緊張していたが、来てみたらみんなが受け入れてくれた感覚があった。
市と民間の垣根のない町にしていきたい。そのために、個人がどんどん動いて仕掛けていくことが大事
また、たまたま近くを通りがかったという、ご近所にお住まいの方からも提案が。「県庁の屋上は福井城の天守閣と大体同じ高さ。屋上を開放してツアーで体験できたら良いのでは?」という素敵な意見をいただきました。
おわりに
服部せんせいからの「人と人とのつながりが増えていく場にできれば」という挨拶からスタートした、「まちの珈琲部」。
この言葉の通り、「パブリックな空間」を媒介として様々な参加者同士がつながり、お堀から吹く風を感じながら「まちなか」について考える時間を持つことができました。
今回参加者の皆さんから出た意見については、服部せんせいが以前からこの場所で取り組んでいる「二の丸カフェ」の場に還元・実践予定とのことです。
また、「まちの珈琲部」は、今後も第2回、第3回と継続しての開催を予定しています。「みんなの意見をみんなで実践する場所」に育っていくことをめざす「まちの珈琲部」、次回の開催をご期待ください!
ふくまち大学では今後も、福井のまちを舞台としたさまざまな学びの場をつくっていきます。まちなかで、あなたにお会いできることを楽しみにしています。
また、今後の講座の情報は公式Instagramをはじめとした各種媒体で随時発信していきますので、ぜひフォローをお願いします!
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