都市を「そうぞう(想像・創造)」すること

建築家・青木淳さんの都営交通の考察.ぜひ建築業界以外の人に読んでもらいたいと思い,地味に紹介していっています.



今回は,東銀座駅の地下鉄路線が立体交差していることについて.詳しい内容は記事をぜひご覧ください.

今回は「想像」することがテーマになっています.見えない構造に思いを巡らすこと.なんてことのない風景でも地面の下には立体的な道が重なり合っていて,ダイナミックな都市性を生み出しています.それが「見える化」されれば...なんてある種の「想像(妄想)」からどう「創造」するかにまで思考が及んでいる建築家らしいコラムとなっています.


どんな場所にも歴史や隠れた構造があって,それを知ることは場所を深く楽しむことに繋がります.たとえば「地名」を考えてみます.

名古屋・栄の繁華街に「寝不見坂」という坂があります.雑居ビルが坂に沿って建つだけのなんてことのない場所だが,この坂の名前の由来は「寝ずに見ていられるほど月が綺麗に見えたから」と言うもの.そして,「坂」は古来から「境」として機能していたので,坂を下りた先には町外れの歓楽街があったと言われています.

その歴史に思いを馳せてみると,現代にも確かに坂の下には歓楽街があり,坂の上と下では微妙に異なる風景が広がっています.ここにはかつての風景が微かに残っているのです.


このように歴史や隠れた構造に目を向けてみると,街や都市の理解が広がり,風景への視野が広がります.それは場所を深く楽しむことに繋がります.皆さんもぜひ身近な場所に思いを馳せて見てください!



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