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ベトナム日記3:道を渡る
土曜日の朝、また散歩に行ってきた。
前から入ってみたい路地がホテルの近くにあった。何かありそうな雰囲気。気になっていたが、2週間行けずにいた。今日は勇気を出して行くことにした。
いままで行けなかったのは、道が渡れなかったからだ。
ベトナムの大都市で生活する上で、習得しなければならないスキルに「道を渡る」ことがある。
ホーチミンはどこもかしこも車とバイクが走っている。歩道にもバイクが入ってくるので歩くこと自体がドキドキの連続だ。
交差点は信号がある場所あるが、信号を守らないバイクも多い。信号があっても、渡り終えるとほっとする。信号がない場所に至ってはお手上げだ。次から次へと車やバイクが来て、「合間」がない。
ベトナム人は車とバイクが行きかう道を、まるで映画のワンシーンのようにゆったりと渡っていく。
ベトナム人に言われたのは、「決して走るな」ということだ。ゆったりと進んでいくと、バイクも車もタイミングを見計らってよけてくれるそうだ。
歩行者が急に小走りになったりすると、タイミングが測れず返って危ないそう。頭でわかっていても、バイクが突進してくると体が反応してしまう。そんな私を見て、ベトナム人の留学生が苦笑いして「それは一番危ないです」と言った。
ということで、ホテルの近くにある気になる路地に2週間行くことができなかった。今日は土曜日。朝7時、交通量が少ない時を狙って勇気を出して道を渡った。
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そこには思ってもみない世界が広がっていた。
あたり一面、花、花、花。花屋街だったのだ。
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道両側に花屋が並び、色とりどりの花が大量に並んでいた。
そしてそこには現地の人々の生活があった。
商売をしている人、屋台で朝食を食べる人、そこに住んでいるおじいちゃんおばあちゃん。歩くだけでわくわくした。
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えいや!と思って渡った道。その先にはまた一つ新しい体験があった。
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