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クトゥルー神話とは?隕石の意味とは? 映画『カラー・アウト・オブ・スペース―遭遇―』 ネタバレあり ~映画イラスト~

映画『カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇』
Color Out of Space

試写会復活第一回目はこの映画にいたしました。

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コロナによってこの陰鬱とした空気を吹き飛ばして欲しくて。
それができるのはニコケイしかいないっしょ!

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四コマ映画「カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇」 → http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2538

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パンフレットでは、


原作者ラヴクラフトの紹介文で「クトゥルー神話の始祖として知られ」って書いてあって
みなさんご存知の!って感じで普通に書いてあるんですが
すみません、まったく知りませんよ。。

クトゥルフ神話ってのは架空の神話。


ラヴクラフトが書いた一連のホラー小説の人名や地名や書名などを、他の作家たちも自身の小説の中で使用したことにより、あたかも本当の神話のようになってきた、ってことのようですね。

日本でも若い人が結構使っている言葉でTwitterで検索するとファンの方がたくさん見つかりますよ。
モンスターが可愛いキャラクターになっていたりしますね。

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この映画、面白かったです。


ハラハラするしめっちゃ気持ち悪いしめっちゃ笑ったし、見終わった後じんわりとした気持ちになりましたよ。

好感が持てるのは、このぶっ飛んだ原作『宇宙からの色』を監督が手を抜くことなく本気で映画化している点。

監督曰く「原作者ラヴクラフトに笑う余地などない」とのこと。

それが俳優さんたちにも伝わっていて、みなさんものすごくいい演技をされていました。

特に長女ラヴィニアを演じたマデリン・アーサーさんの気合がハンパではない。
ずっと150%の力で映画の中にいてくれるから、この荒唐無稽な展開でも観客を振り落とさせない。

逆に言うとマデリンさんは真面目にこの映画の中の人物になろうとしているわけです。

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稀代の映画スターであるニコケイ(ニコラス・ケイジ)はここが違います。

もちろん映画の世界観に軸足は置いているけど、たった一人でこの映画の世界観を大きく広げることに成功しています。

他のみなさんも素晴らしい演技なんですけど、映画の中に収まっている。
ニコケイは自由です。
映画からはみ出ます。

その様子が楽しいですし、
ニコケイの活躍によって
映画『カラー・アウト・オブ・スペース―遭遇―』が原作の映画化に成功しただけでなく、
映画単体として面白いものになったのです。

何よりもアルパカを心配するニコケイ。
トマトが不味くてブチギレるニコケイ。
テレビ映りを気にするニコケイ。
いろんなニコケイ。みんなのニコケイ。

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あと、ものすごく僕の好みだったポイントがあるのですが、

それは思いっきりラストのネタバレなので以下に。。。


これも僕の大好物「宗教の話」でした。


この映画では
隕石が落ちてきて「色」を浴びると人間は脳が狂って考えることができなくなってしまうという設定です。

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監督によると、隕石というのはいくつかの宗教の土台になっている、とのこと。

地球外の物質である隕石のカケラを、古代の人間たちが拾って、地球にはないその石の特性に驚き、そこから超自然的な、神的な物語が生まれ、その信念体系が引き継がれて、宗教が生まれた、ってことだと思います。

古代だって隕石が落ちることはあっただろうし
その隕石に「神的な意味合い」を持たせることもあっただろうと思います。

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で、僕が好きなのは
この隕石によって人間の脳が狂う、と説明している点です。

隕石によって人間にもたらされる上記のような変化を「狂う」としているのです。

好き。






四コマ映画「カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇」 → http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2538

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